私たちがGRヤリスと呼ぶクルマの名称に「ヤリス」が含まれる理由は、コンパクトでリーズナブルな価格の高性能ファミリーカーでなければ購入を許可してくれない配偶者を持つ、スポーツカー好きの夫で父、或いは妻で母への、TOYOTAなりの配慮だと理屈コネ太郎は無根拠に思っている。
まあ、一種の販売促進戦略ではあるまいか。
本ページに記載する内容は全くのアテ推量であり、知ったかぶりですらない事をご銘記のうえお読み頂ければ幸いである。
このページの読者の殆どがご存じのように、GRヤリスは設計思想からヤリスとはほぼ無関係である。だから、ヤリスともカローラとも違う、全く別の名称が与えられてしかるべきなのだが、そうはならなかった。
世間知らずで情弱の理屈コネ太郎はコレが不思議でならなかった。
GRヤリスとヤリスとでは、既述した通り設計思想から製造過程、製品の在り様として全く別物である。実際に、車体もエンジンも駆動系も全部違う。
なので、GRヤリスはヤリスをベースに開発されたという言説は的を射ていない。
誤解を避けるために言うと、ヤリスはヤリスで世界最高のクルマだ。リーズナブルな価格、高い品質と信頼性、走行性能、燃費、積載能力、本当の意味でのサステナビリティーの全てにおいて世界最高のクルマである。
ただ、スポーツカーに必須の無駄に尖った狂気みたいなものがない。
一方、GRヤリスは「ヤリスギ」と言われる程に、現代でここまでヤル?ってくらいに作り込まれていて、そこに無駄に尖った狂気を垣間見る事ができる。
そのGRヤリスの名称にヤリスを含ませた理由が謎で謎で仕方なかったが、これはトヨタのマーケティング戦術であると考えれば合点がいく(かもしれない)。
GRヤリスという名称であれば、「だってヤリスって車種のちょっとスポーツ気味に味付けされたバージョン」との言い訳が成立しそうだ。
スープラや86は、クルマに全く興味のない人にでもロングノーズショートデッキの外観からいかにもファミリーユースには使い勝手の悪そうなスポーツカーである事がクルマに興味のない人にも理解できる。
しかしGRヤリスは、クルマに興味のない人にならば「ふ~ん、まあコンパクトカーだよね~」程度にしか認識されても不思議ではない外観だ。
外見が何となく似ているのに加えて、名称に誰もが知るコンパクトカーの代表選手である「ヤリス」が入っていればなおさらだろう。
つまり、GRヤリスは価格さえ配偶者に把握されなければ、「ヤリスのスポーツバージョン」として⦅言い逃れが⦆通用する…可能性があるクルマなのである。
WRCのホモロゲ取得関連のルールについて理屈コネ太は全く無知だが、GRヤリスの名称にヤリスを含ませたのはホモロゲ取得とは関係あるとは思えない。型式とか違うし。
理屈コネ太郎が知らないだけで、関係あるのかなあ?
あるいは、車種別販売台数の統計上、GRヤリスはヤリスの販売台数としてカウントされるとか?
GRヤリスって名称なら、「コンパクトなファミリーカーであるヤリスの一族で、その中のちょっとスポーツな感じのヤツ」って体で、クルマに興味がなく運転もしない配偶者の同意を取り付けやすい…というTOYOTAのマーケティングの深慮遠謀が透けて見える気になっているのは理屈コネ太郎だけだろうか?
実際、GRヤリスをヤリスのいちバージョンと捉えて「ヤリスにこの値段は払えん」と仰る方は数多いる。
「所詮ヤリスなのに、なんでこの値段?」という意見もよく見聞きする。
こうした言説に接するとトヨタの目論見は成功したと思える。
だからこそ、クルマに興味なくて、自ら運転をしない配偶者に対して「4人乗りのコンパクトカーのヤリス買ってきたよ~、2ドアだし後席ちょっと狭いけど、子供達はまだ小さいし試運転は自分がするからコレにしたよ~」でなんとなく通用しそうである。
もしも値段を配偶者に尋ねられたら「んん、まあGRヤリスだからねェ~」と返事をすれば、配偶者は「ヤリス一族だからまあそんなには高くないだろう」と宜しく解釈してくれる。
既述した通り、クルマに興味のない人は、ヤリス一族だからGRアリスはいうてもそんなに高額じゃないっしょ!と思ってくれているから。
これこそがTOYOTAが狙ったGRヤリスの販売促進戦略であり、具体的な戦術の一つがGRヤリスという名称なのだ…と理屈コネ太郎は推察している。
言い換えると、GRヤリスはヤリス一族のスポーツバージョンなのだと世間に思わせるための、あの姿かたちであり、GRヤリスという名称なのだ。
この戦略によって、多くの家族持ちスポーツカー乗りがファミリーカーという体で購入できた。そして販売台数を積み上がり、Rally2のホモロゲ取得が可能になったとは考えられないだろうか。
いかがだろう?
しかもマイナーチェンジ後はオートマ仕様のRZも売られてしまう。GRヤリスはファミリーカーなのだ、ヤリス一族なのだと言い張る根拠がもうひとつ出来た。
スポーツカーに乗りたくてウズウズしていたが配偶者からの追求が恐ろしくて我慢していた運転好きの夫で父、あるいは運転好きの妻で母に朗報である。
それから、「いやいやオートマじゃないとウチは家族が…」と言い逃れしていた人も逃げられなくなった。
GRヤリスは外観も名称もヤリス似ているからヤリス一族と誤解されやすいし、おまけにオートマまであったら、あとは価格さえ厳しい配偶者から秘匿できればファミリーカーとしてご家庭に迎える事は十分に可能な気がする。
今回は以上ん。
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