スターウォーズ、それは太古の遥か彼方の銀河を舞台にした、壮大な冒険群像劇です。
本記事では、スターウォーズをこれから体験する初心者の方に向けて、
フォース、ジェダイとシス、そして一般市民たちのリアルな暮らしを通じて、
スターウォーズ世界の基本的な世界観や設定を、わかりやすく解説します。
スターウォーズの物語をより深く楽しむために欠かせない「背景となる世界構造」を、ここで一緒に見ていきましょう。
Contents
高度な科学技術が当たり前の世界
スターウォーズ世界(以下、SW世界)では、高度な科学技術が発達し、重力を制御し、光速を超えて移動し、異なる言語を超えて意思通信を行うことができます。
それほどの技術が発展しているにもかかわらず、いまだに解明されていない現象が確かに存在しています。それが「フォース」と呼ばれる、宇宙に広がる大規模なエネルギーフィールドです。
フォースは疑いようのない現実
SW世界では、フォースは確実に存在し、その実在を疑う者はほとんどいません。
例えば、SW世界の最重要人物のひとりであるアナキン・スカイウォーカーが、母シミが性体験なしに生んだ「フォースによる処女受胎」であることに対しても、大きな異論も持たれず世間に受け入れられています。それほど、フォースの存在と作用は広く認知されているのです。
フォースにアクセスできるのはほんの一握り
しかし、フォースにアクセスできるのは、先天的な才能(遺伝とは無関係)と、それを開花させるために積み重ねた訓練の両方を備えた者たちだけです。
その数はごくわずか。圧倒的多数の生物や事象は、フォースとは無縁のままで日々を過ごしています。
フォースの作用の明らかさとその不思議さから、フォースを信仰の対象と捉える人もいます。
フォース使い──ジェダイとシス
フォースにアクセスできる者たちの有名どころが、ジェダイとシスです。
ここで重要なのは、ジェダイやシス以外にも、未知のフォース使いが存在する可能性があることです。ジェダイやシスがフォース使いのすべてではないし、彼らがフォース使いを代表しているわけでもありません。
そして、ジェダイやシスはフォースを利用できる限られた者たちであるにもかかわらず、フォースそのものの原理や科学的解明にはほとんど関心を持っていません。
彼らの問題意識は一貫して「フォースをいかに使いこなすか」に向けられており、フォースに対して科学的な態度をほぼ持ちません。
つまり、ジェダイもシスもフォースの全体像を理解しているわけではなく、ほんの一部を利用しているに過ぎないのです。そのため、作中ではときおり、ジェダイやシスですら予期できなかったフォースに関する新たな発見が描かれるのです。
圧倒的大多数の人々のリアルな世界
SW世界では、フォースにアクセスできない圧倒的多数の人々(99.999…%ほど)は、生活のために働き、より良い仕事や報酬を求めて汗と涙を流しながら悪戦苦闘しています。
彼ら一般市民の関心は、「経済や政治、戦争や娯楽」といった、地に足のついた眼前の現実に向いています。
フォースに無関係な膨大な人々が、イデオロギーや価値観、個人の欲望や利権、良心や情愛、社会の大義や統治システムなどを巡って、銀河中でさまざまなレベルの紛争を繰り広げているのです。
SWシリーズには、こうしたフォースとは無関係な人々に焦点を当てた作品も存在します。
ジェダイの理想と現実の矛盾
ジェダイたちは、調停や平和作戦を、ときに武力行使を交えながら実施しているつもりですが、彼ら自身がシスとの原理的な敵対関係にあるため、結果として紛争を加速させたり、ときに火種そのものになったりすることもあります。
スターウォーズとは何か
スターウォーズとは、少数の浮世離れしたフォース使いたちと、フォースとは無関係な圧倒的大多数の人々が織りなす、
それぞれの正当性の実現を目指して日夜戦う、そんな世界を舞台にした、
光と闇、希望と絶望が交錯する、大いなる人間の物語なのです。