アーウィン・H・アッカークネヒト著『パリ、病院医学の誕生』という本は(私なりの解釈であるが)、ミッシェル・フーコー著『臨床医学の誕生』とほぼ同じ史実を、もう少し政治的な側面で述べている。
ところで、私はパリがとても好きだ。北米とは異なる西欧社会的な人間関係の距離感。サービス業全般にみられる、現代の日本人の基準では無愛想で高慢とも評価されかねない接遇のありよう。憂愁ただよう美しい街並み。
そこで、岩田誠著『パリ医学散歩』を片手に携えて、パリの街を医学の煌めきをなぞるように歩いてみる。そして、『臨床医学の誕生』や『パリ、病院医学の誕生』の当該ページを読んでみる。
今、自分の立ち位置がパリとつながっている事が実感できるではないか! 幸せである。