スミソニアン博物館群 人類の宝物

誰もが1度はその名を耳にしたことがあるスミソニアン博物館は、スミソニアン学術協会が運営する米国を代表する自然史、科学、産業、技術、芸術に関する博物館群・教育研究機関複合体の事である。

ワシントンD.Cの国会議事堂前に位置する広い道路、ナショナル・モールの両脇とその周辺に複数の博物館と美術館が配置されている。これら複数の建物をひとまとめにしてスミソニアン博物館群という。

因みに入場料は無料で、展示物の写真撮影も自由。

とにかく、米国の広大な土地と膨大な物量にモノを言わせた博物館群で、ここと比肩しえる施設は世界広しと言えど見当たらないと思う。

殆どの日本人の想像力を遥かに超えるスケール&クオリティーだから、初めて訪れる日本人は間違いなくショックを受ける。

初めてスミソニアンに訪問して、なにも感じない日本人がいたら、Human Work を舐めてるか、よほど鈍感かのどちらかだと思う。いずれにしても恥ずかしい限りだ。

スミソニアンの規模感は、ルーブル美術館は少し言い過ぎだが、オルセーやニューヨークのメトロポリタン規模の博物館・美術館が十幾つもDCのワシントン・モールの両側とその周辺に幾つも点在している、そんな感じだ。

これらをきちんと観て回るには、2週間くらいはかかるのではないだろうか。いや、それでも足りないかも知れない。観る人の知識の水準が上がれば上がるほど、ひとつひとつの展示物に割く時間は増えてきそうだ。

世界にはこれに比肩する施設はないと既述したが、当然日本にはない。DC周辺の人達は、スミソニアンに行って、気のすむまで美術を鑑賞し、自然史を学び、アフリカ系アメリカ人の歴史を勉強し、ネイティブアメリカンの文化を勉強する事が出来る。宇宙航空技術の進歩の実物に触れる事さえできる。なんとも羨ましい環境だ。

話しは変わるが、スミソニアンを初めて訪ねる何年もまえ、3月にNew Yorkを訪ねた事がある。寒い寒い寒いセントラルパークに行き何気なく散歩をしていたら、大きな岩が地表に露出しているのに気が付いた。しばらくその岩を見ていてふとわかった。

その岩は、マンハッタン島の本来の地肌の一部なのだ。マンハッタン島に入植してきた人たちは、硬いマンハッタン島の岩を掘って地下室を作り、岩の上に摩天楼を建てたのだ。硬い岩を掘り進み地下鉄網を構築したのだ。

原始マンハッタン島の名残はハドソン河の岸壁にも観る事が出来る。そこは堅い岩の岩盤のような地肌が見えている。

こんな硬い地盤の上に入植する。

なんと苦労の大きな事だったろう。アメリカ人の “Great” さが肌感覚でわかった瞬間だった。

で、スミソニアンである。

1人の人間として、それまでの人生でなにがしか成し遂げた自負のある者として、もう圧倒的に 世界観的に”負けた” って感じであった。

しかし同時に、人間ってここまでやれるんだって確信と希望も湧いてきた。

人には良き師が必要である事は論を待たない。今の私の師は、スミソニアン博物館群だ。先達のGreat Human Workをこの目で見た事はこの上ない師を得たように嬉しかった。

以上。

当サイト内の他のコンテンツもご覧になりたい場合は以下よりどうぞ。

当サイト内『コンテンツのページ』へは”ココ”をクリック

ライフハックで人生はスイスイスイ』へは”ココ”をクリック

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です