プジョー208の後継として、日常生活用のクルマとして日産ノート4WDが納車された。納車後の2日間で約400kmを走行したので、その印象をまとめてみる。
現時点での感想を一言で言えば、「日常の走りは抜群に快適で、さらにこれまでにない視点を与えてくれるクルマ」だということ。
『理屈コネ太郎』にとって、これまでクルマへの視点は「操縦の楽しさ」と「長距離移動の快適さ」の2つだった。しかし、ノート4WDに乗ったことで、新たに「クルマが運転者にどれだけ情報を的確に提供できるか」という視点が加わった。
GRヤリスは操縦そのものを楽しむクルマだが、ノート4WDは「電子デバイスの操作を楽しむクルマ」と表現すれば分かりやすいだろうか。もう少し踏み込むなら、GRヤリスは有視界飛行のようにダイレクトな操作感を楽しむクルマで、ノート4WDは計器情報を活用して最適な運転をサポートする「コンポジット運行」を快適に行うクルマだと言える。
言い換えれば、ノート4WDは車両内外の膨大なデータを取得し、それを運転者に提供することで、操縦の負担を軽減するクルマだ。しかし現時点では、提供される情報が直感的に分かりやすく体系化されていないため(開発者の方々には申し訳ないが)、運転者が情報の取捨選択や優先順位の判断に神経を使う必要がある。
さらに、プロパイロットの信頼性や運転負担の軽減度合いがまだ掴みきれていないため、この点でも神経を使う場面が多い。どこまでシステムを信頼し、どこまで自分で操作すべきかのバランスが難しいのだ。
しかし、今後ノート4WDに習熟し、判断がスムーズになれば、GRヤリスRZHPでダブルクラッチやヒール&トーで遊ぶのとはまた違った、新しいクルマの楽しみ方が見つかるかもしれない――そんな期待を抱かせてくれるクルマだ。
今回は以上。
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