そもそも適性などというものがあるのだろうか?彼を見ると誰もがそう思うはずだ。
ヒルベルト・セラノ(外部リンクWikipedia当該頁を開く)。WBA(外部リンクWikipedia当該頁頁を開く)ライト級世界チャンピオン。
プロ戦績、28戦21勝6敗1分17KO。
この動画は日本で行われた試合で、当時も今も人気のある坂本選手と対戦した時の動画だ。
しかし私には、王者の右前胸壁に眼が行ってしまう。
彼の写真を初めて見たとき、私は衝撃を受けた。この身体でボクシングの道に進んだことがまず驚異だし、そして世界チャンピオンにもなったのだ。
彼は、おそらく、おそらくだが解剖学でいう右の大胸筋(外部リンクWikipedia当該頁を開く)がない。その理由は知らないし、とくに注目する事でもない。注目したいのは、この身体でボクサーという職業の頂点に立ったという事実。
彼からは、簡単に判断できる適性以上に大切なことがあると教わった。
正確に言えば、ひとつの適性に多少の難があっても他の部分で豊かな適性に恵まれているかもしれない。その可能性を棄ててはいけないという事だ。
簡単に”適性がない” と決めつけるのは宜しくないという事だ。
私は「ああ、この仕事、俺には適正がないんじゃね?」と自信喪失しそうになったとき、ヒルベルト・セラノを思い出すようにしている。
そして相手は、あのファイター坂本博之だ。これ以上に私のハートを鼓舞してくれる動画はない。
自分の小さな適性の欠失を問う前に、もっと為せること、為すべきことが沢山あると教えてくれる。
ヒルベルト・セラノは大胸筋がないという事実を補ってあまりある才能をもっていたのだと思う。
しかし才能ある人材にこと欠かないWorld Classなボクシングの世界でチャンピオンになるには、才能と努力に加えて、やはり運がモノをいうと私は思う。
運といえばそう、じゃんけん大会である。プロボクシングの世界戦はスーパーエリートだけが参加出来るじゃんけん大会(当サイト内当該頁を開く)なのだ。
ヒルベルト・セラノが、ボクシングの世界に自分の前半生を賭けようと決意したことに、敬意を覚えずにはいられない『理屈コネ太郎』である。
たとえ右大胸筋がなくても、自分はスーパーエリートになってじゃんけん大会に参加しようと決意したヒルベルト・セラノ。しかもわりとイケメンだったりするから妬ける
以上。
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