本ページでは、出航前と帰港後の船外機独特の取り扱いについてまとめてみる。艇は海上係留前提なので、船内外機は本ページでは殆ど言及しない。船外機の船内機艇に対する独特の面倒くささ…と捉えていただければ幸いである。よって、電源のオンオフについても基本的に省略する。
Contents
出航前
- 前回使用時から位置が若干下がった船外機をフルアップにする。これは次のレバー解除のために必要な作業。
- チルトアップしている船外機が落ちないように噛ませてあるレバーを解除する。この作業は慣れれば簡単だが、力の入れ方にコツがあったりする。不慣れな人は指を怪我したりもする。
- チルトアップしている状態の船外機を、フルダウンさせて走行に適した状態にする。
- エンジンをかけて、船外機の冷却水(海水)がきちんと排出されているのを確認する。
帰港後
- エンジンを止めて、露出している船外機の向きを変える操舵関係のメカニズムを真水で船上する。
- 船外機をフルにチルトアップして、落下防止のレバーを噛ませる。
- この状態で油圧シリンダーを完全に収納して摺動部へのフジツボ付着などを防ぐ。
- 船外機の冷却水径路に真水ホースを接続して、海水が通過している冷却水径路を真水で洗浄する。
- 洗浄が終了したら、接続したホースを外して冷却水径路を元通りにして終了。
複数機掛けの場合
上記の手間を船外機の数だけ行うことになる。2機掛けなら2倍。3機掛けなら3倍である。2機掛けの場合は、左右から船外機に手が届くのでレバーの操作等は簡単であるが、それ以上の多機掛けの場合、中央に近い船外機へのアクセスが大変になりそうではある。
船内機艇はどうしているのか
船内機艇はディーゼルエンジンで、おそらく冷却水径路が太くて海水の塩分析出しても問題ないのだろう、帰港後に真水で冷却径路をフラッシュしている…というハナシは聞いた事がない。私のヨットは船内機ディーゼルエンジンを積んでいて、冷却径路洗浄の径路はあるにはあるが、これまで一度もやった事がなく、またメーカー担当からの非公式な私見としては、冷却径路の真水洗浄は、とくに推奨されているというカンジではない…との事。ただし、この点の判断は自己責任でお願いしたい。