本記事では、韓国ドラマ『愛の不時着』のストーリーを紹介する。なお、ドラマの設定に基づき、韓国を南朝鮮と表記する。
物語は、南朝鮮の大財閥令嬢がパラセイリング中に突風に巻き込まれ、北朝鮮へ不時着することから始まる。彼女は北の兵士たちと人間的な交流を深め、ある将校と恋に落ちる。
やがて彼女は秘密ルートで南へ帰還するが、北からの暗殺部隊が彼女を狙っていた。それを察知した北の将校は、命がけで南へ潜入し、彼女を守る。結果として彼女の安全は確保されるが、北へ戻る彼の運命は不透明だった。
しかし、彼の父は軍部の実力者であり、なんとか処刑を免れ、軍歴に戻ることができた。
南に残された彼女は孤独な日々を送るが、ある日、スマホが鳴る。それは、彼が南滞在中に仕込んだメッセージだった。季節の変わり目や特別な日に自動で再生されるメッセージが、彼女の心を慰め続ける。
そして彼は、かつての夢だったピアニストを目指し、スイスへ向かうと告げる。スイスは永世中立国。南の実業家女性と北のピアニストが“偶然”再会するには、理想的な場所だった。
年月が過ぎ、二人はついに平和裏に再会を果たす──。
本作は、伏線の見事な回収、情感あふれる会話、繊細な心理描写、そして美しい映像が魅力の傑作ドラマである。観て損なし。字幕版で、俳優の呼吸や声の震えまで感じ取ってほしい。