独学は受容力を高める!

独学は難問への受容力を高めてくれる。ただし、ここでいう独学とは自分勝手に考えて自分勝手な解答に辿りつくという意味ではない。

本稿でいう独学とは、本来ならば教師から段階的に体系的に学ぶべき内容を、自分の努力と時間だけで習得する事をいう。

人生を生きる上で重要だけど義務教育で教えてくれない事は多い。それは例えば、税金の事。例えば労働や雇用についての法律。会社員であろうが、事業家であろうが、絶対に必要な知識である。

義務教育で教えてくれないこれら重要な知識を身につけるには、独学しかない。

税金なら最低でも所得税の累進課税構造については知らなくてはならないし、労働関連法なら雇用側の義務と被雇用者の権利の大枠を知らなくてはならない。

それから、お金の稼ぎ方についての独学も必要だ。特に顧客の新規開発は誰も教えてくれない。

お金の稼ぎ方は無数にあるが、失敗の仕方も無数にある。お金の稼ぎ方と失敗の仕方について、学校では全く教えてくれない。

それはそうかもしれない。それが分かっていて、それでも学校の教師になりたいと思う人はそもそも少数派だろう。

世界観の涵養にも独学が不可欠だ。世界の成り立ち、人の世の成り立ちについてある程度の見識を持ちたければ、独学しかない。

私達は物心ついてから認知症になるまで、世界と対峙して生きなくてはならないというのに。

努力すれば成功する…とか、成功するには努力が必要だ…とかも世界観ではあるが、実際に世の中はそんなに単純ではない。

努力しても成功しない不運な人は多いし、努力しなくても成功している幸運な人は少数ながら確実に存在する。

世界には、完全偶然や完全必然な事象は少ない。多くが蓋然性、すなわち確率がモノを言う世界なのである。

志望校に合格するために努力して勉強することは、合格の蓋然性、つまり確率を上げる事になる。努力は必ずしも結果を支配しないので、努力しても不合格の人は存在してしまう。

どうしたって運に左右されてしまう私達の生。

そして、人生観、生きる事の機微やエッセンスは、教育機関では学べない。人はどうい生き、どう死ぬのか。人生に価値を求めるも求めないも人それぞれに自由だが、座標軸や目印がなくてはどうにもならない。

独学が、受容力を高めて、高い受容力はハッピーをもたらす。よって、独学が人生のクオリティーを決めると言っても過言ではない。

いや、過言…かな?

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