受診者が看護師に嫌われたら損である理由について『理屈コネ太郎』がコネる。
本頁で述べる事は以下の5点。
①看護師の業務範囲は非常に広い
②医療機関は基本的には看護師不足である
③看護師の裁量権・決裁権は大きい
④職場のメンタルヘルスは今日的な課題である
⑤故に看護師に嫌われる受診者は損をする
では説明していこう。
入院設備のある医療機関(以下、病院)の中で遂行される業務の8割程度は看護師によって行われている。
看護師が直接に行わない業務は、医師や放射線技師などの他の有資格者でなくては実施できない業務と、事務・会計くらいだ。
それ以外のほぼ全ての業務を看護師が担当していると言っても過言ではないだろう。
そして、医師も放射線技師も医療事務も、看護師の協力がなければ業務が完結しない。
言い換えると、病院内で行われるあらゆる業務のうち、看護師が絡まない業務はないと断言できる程だ。
このように業務範囲が広いと、自然と裁量も大きくなる。とくに、入院患者を24時間体制で見守る病棟業務では、9割5分は看護師がマネジメントしているので、病床管理や看護職内部でのタスク分配は看護師の裁量で管理運営されている。
更に、殆どの医療機関にとって看護師不足は頭痛の種だ。多くの病院で看護師募集は常時かけられているし、やっと入職しても早期退職者は絶えない。
業務範囲が広い職種で常に人材不足だと、その職種の業務範囲における裁量がますます大きく強くなっていくのである。
看護師の仕事に、医師を含めて他の職種は口出しできないのだ。看護師長が病院長より実質的に権限が強い医療機関はざらにある。
それほど看護師という職種はGreatでProfessionalな職種なのだ。
だが、この事を理解できない受診者が多い。
看護師に横柄で高圧的で、ときに意地悪な態度をとる受診者が非常に多いのだ。
看護師は看護のプロなので、受診者の発言や態度に極めて受容的である。受診者が横柄で脅迫的で意地悪な態度をとっても、あからさまに怒ったりはしない。
多くの受診者が、看護師が従順で弱い立場なのだと、誤解しがちな理由だ。
しかし看護師達はプロ意識ゆえに受診者に受容的態度を示しているだけで、人間として心の底から受容しているわけでは決してない。
看護師達も人間だから、不当な扱いには傷つき、怒る。
ただそれを医師(当サイト内『医師はなぜいつもせっかち?不機嫌?』の頁を参照)のように表面に出さないだけだ。そして受診者からの不当な扱いを看護師が受け入れなくてはならない理由はない。
看護職のメンタルヘルスを犠牲にしなくてはならない理由はないのだ。寧ろ守らなくてはならない。
そこで、不当に横柄で高圧的な受診者は、看護師達から排除されることになる。
『理屈コネ太郎』は実際に、看護師が受診者を排除している事例をいくつも知っている。
『理屈コネ太郎は』ある病院で、ハッキリと看護師長より「この患者さんは入院させないで欲しい」と言われたこともある。勿論、その理由も説明してもらった。
出入り禁止受診者リストが作られている病院もある。
医師に対しても横柄で高圧的な受診者も少なくないが、医師に対しては普通でも看護師に対しては横柄で高圧的で意地悪な受診者は数多い。
そしてそういう受診者は、他の受診者に迷惑をかける場合が多いのだ。
『理屈コネ太郎』は当サイト内で 『混んでいる病院の正しい受診方法』 や 『医者はなぜいつもせっかち?不機嫌?』 、 『医者はなぜいつもズレてる』 などで受診者と医療者の関係性を述べてきたが、今回はたぶん医療界最大の構成人員を誇る看護師についてコネてみた。
良い医療サービスをご希望なら、よい受診者になろうとまずは努力して欲しい。それが自身の病気を的確に診断・治療する一番の早道だ。
良い医療サービスをスピーディーにストレスレスに受けたいと思うなら、看護師が自分と同じ心を持った人達でGreat & Professional な専門職なのだと理解する事も重要だと『理屈コネ太郎』は思う。
今回は以上。
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