「医者は金持ち…は嘘」は半分だけ本当

医者だったら金持ち…というのは陳腐なステレオタイプの考えだと別頁でまとめたので、”ココ”をクリックしてそちらを参照して欲しい。本頁ではどういう医者が金持ちたり得るのかについて、いつも通り『理屈コネ太郎』の肌感覚のみを根拠に説明する。

じゃ、「医者は金持ち…嘘」がぜんぶ合っているかっていると、そこが多くの因子が交絡していて、解釈が一筋縄ではいかないところ。

子供の教育に時間とお金がかかる事を考えると、医者の親が金持ちってのは60%くらい正しいと思う。親自身もが医者である場合は、その親の世代は医業が儲かる時代だったりしするし…。

その件についても”ココ”を参照してね。

『理屈コネ太郎』の周辺を見回すと、会社員である親が自分の老後資金を切り崩して子供の学費を投資として負担して、医者になった子供が親に学費を返納している事例が多々ある。

国民皆保険制度が存続して、医者になった子供が保険医(ここでは保険診療範囲内での医療を行う医師、ていどに理解して欲し)として一人前になるという2つの前提が成立していれば、この投資はそれなりにリターンが高い。

政権がよほどの左翼か、極端に小さな政府を指向する政党に移行しないかぎり、国民皆保険制度は存続し機能しつづけるするだろうが、医者になった子供が保険医として一人前になれるかというと、これはなかなかハードルが高いのが現実だ。

いかなる診療科目であっても保険医として一人前になるには、それなりの”修行期間”が必要であり、あらゆる職場の下っ端と同様に、理不尽で非合理的な先輩後輩の世界が医師の世界にもある。

この序列社会を嫌って保険医への道を視野に入れない医学生は今も昔と一定数存在する。

また、少し次元の異なる問題だが、医者として一人前になった子供が親の意に背いて親から借りた学費を返納せず、自分や自分の家族のためだけに所得を使い始めるという問題も結構ある。

この2点が会社員の親が子供を医学部に行かせるリスクといえばリスクか。

話を戻すと、医者が金持ちかどうかを判断するには、第一に親に資産があるか、第ニに返納すべき負債(学費を借りてるとか)があるかどうか、第三に本人所得はどれだけか、の3点に集約できるだろう。

仮に返納すべき学費がなくても、別頁(”ココ”をクリック)で纏めたように、医業での収益性は高くなく、よって保険医の所得も高くない。

まあ、保険医の所得は世間の中の上、良くっても上の下であろう。

保険医の所得は、外資系投資銀行の同年代の職員に比べると随分と見劣りするだろう。ただし、外資系投資銀行員は退職すると所得の維持が困難になるが、医師は保険医として仕事を続けるかぎり、窮乏する事はまずないだろう。

そこが日本の保険診療体系の凄いところで、保険医でいるかぎりお大金持ちはなれないが、窮乏もしないように制度設計されている。

厚労省は絶妙な匙加減で医学生が保険医になろうとする、あるいは保険医が保険医でありつづけようとするインセンティブを与えているのだ。

話を戻そう。

先ずは金持ちの定義からだが、ここでは話を簡単にするために日本人の所得分布が正規分布であると仮定して(実際は全く正規分布になっていないけど)、金持ちを平均値+1σ以上の所得の人を金持ちと考える事とする。こう考えると、所得の上位から18%の人が金持ちと定義できる。

親が金持ちである人が医師になり易いという事実を鑑みると、ザックリ医師の上半数は所得が18%以上に入っているが、下半分は平均以上18%未満に散らばっている、とこんな感じだと思う。

18%に入る医師はまず学費返済の義務のない人。それから、親も金持ちで親の会社の役員とか、親は祖父母からの相続遺産があったり、医師である親が経営する医療機関の非常勤医になっていて、ある意味において別腹でお給料をもらっていて、所得そのものが高い人だろう。

そういうわけで、医師の半分は金持ちではないことになり、「医師が金持ち…は嘘」は半分だけ本当って事になる。

親からの別腹の給料が貰えず、学費返済義務があり、子供が多くいる保険医は、配偶者の所得にもよるが、日本人の平均以上の所得ではあるが、お金持ちではない事が多い。

また、保険医にならずに、自由診療でも存在感を示せず、他のビジネスでも成功できなかった医師も少数だが存在する。こういう医師が親から学費を借りていたり、所得以上の贅沢な生活を営んでいたりすると、実際は経済的に窮乏している…なんて事例も実際にある。

要するに医師免許を持っている人の所得が日本人全体の上位18%以上である可能性は半分くらいってころ

医師免許をとって保険医としての道を歩めば半分くらいの確率で上位18%に入れる…という感じ。

ざっくり半分くらい…を約50%という言葉に置き換えて表現してみよう。

普通は上位18%に入れる確率は18%なのに、医者が上位18%に入れる確率は約50%という事…ぐらいが過不足のない表現なのかも。

以上

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