シニア向けハイドロフォイルサーフィン独学法|効率的な練習と必要ギア

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困難は分割して克服する

理屈コネ太郎の知ったかぶりですが、ハイドロフォイルサーフィン(以下フォイル)は、初心者にとって難易度の高いスポーツです。その理由は、複数の難関をシームレスにこなす必要があるためです。特に、次の4つのステップが求められます。

  1. ボードを水面から浮かせる(Take-Off):フォイルが揚力を発生する速度に到達する。
  2. うつ伏せ(Prone)から立ち上がる(Pop-Up)
  3. 立った状態でボードをコントロールする
  4. Pumping(身体の動きとフォイルの機能で推進力を維持する)

第一の難関:Take-Off(ボードの浮揚)

シニアにとって、最初の壁はボードを水面から浮かせることです。ボードがから浮くには、水中の翼が十分な速度の水流を受ける必要がありますが、若くてマッチョな男性でも初心者が人力のみで十分な速度を得るのは極めて困難なため、我々シニアはサクっと電動モーターを補助として活用するのが賢明な方法です。

電動モーターは、フォイルが揚力を発生できる速度に達するまでのサポートとして使います。ただし後述しますが、最終的にはpumpingという動作によって、フォイルの特性と自身の筋力と水中翼の特性だけで推進力を得ることを目標にします。

第二の難関:Pop-Up(ボードの上に立ち上がる)

うつ伏せ(prone)からスムーズに立ち上がるには、自宅での練習が有効です。

  • まず、床の上でうつ伏せから素早く中腰になる練習を始めましょう。
  • 最初はゆっくり、徐々にスピードを上げていく。
  • 急に立ち上がると起立性低血圧でめまいを起こす可能性があるため、最初は1日1回からスタートし、徐々に回数を増やします。
  • proneの状態で鳩尾のあたりに中腰に立つ、そんなイメージです。

第三の難関:ボードのコントロール

スケートボードを使ったトレーニングが効果的です。

  • ウィール(車輪の事を界隈ではそう呼ぶ)が大きく、柔らかいスケートボードを選ぶ
  • 足で地面を蹴りながらスラロームの練習をする
  • 進行方向に対して右足前でも左足前でも両方できるように練習する

このトレーニングで、バランス感覚を養い、ボードを自在にコントロールする感覚を身につけましょう。

第四の難関:Pumpingの習得

フォイルのPumpingは、スケートボードの「チクタク(Tic-Tac)」という動作と少し似ています。

  • 足で地面を蹴らずに前進する技術を練習することで、Pumpingに必要な身体操作の基礎を学ぶことができます。

Take-Offの用語の違い

通常のサーフィンでは「Take-Off」は、波をキャッチしてボードが滑り始める瞬間を指します。一方、フォイルでは「Take-Off」はボードが浮き上がる瞬間を指すため、混乱しないよう注意しましょう。

電動推力の選択基準

電動フォイル(e-Foil)と混同しないようにしましょう。e-Foilはモーターの推力で揚力を維持し続けるため(e-Foilはその目的で制作されている)、Pumpingの練習には不向きです。ここではFoil Drive(この会社のwebはココをクリック)のような、汎用の電動アシストを使い、あくまでTake-Offへのサポートとして活用します。

海上での実践練習

必要なギアを揃えたら、まずは平水に近い海域での練習を推奨します。

  • ウェットスーツまたはライフジャケットを着用する。
  • 電動モーターの力で推進し、Take-Offを繰り返し経験する。
  • Take-Off後のPop-Upを繰り返し練習し、落水したらRe-Entry(再乗艇)を行う。
  • モーターを止めずに落水すると、リーシュコードでボードに引きずられる可能性があるため、落水時はモーターをオフにする。

Pumpingを習得し、フォイルをマスターする

Take-OffとPop-Upをマスターしたら、次はPumpingの練習です。Pumpingによって推力と揚力を得ながらスラローム的な動きを習得すると、フォイルサーフィンの基本は完成します。

まとめ

フォイルサーフィンの本質は、Take-Off、Pop-Up、Pumpingをスムーズにこなすことです。

最初の推進力をどう得るかは、

  • ボートやPWCで牽引してもらう。(独りではできない)
  • カイトやウイングを使って風を利用する。(かなりの技術が必要)
  • 自力のパドリングとPumpingで頑張る。(かなりの体力が必要)
  • 電動アシストを使う。(独りで出来るし、技術も体力も不要)

どの方法を選ぶかは個人のスタイル次第ですが、最も重要なのは「Take-Off後のPop-upやPumpingやボードコントロールがしっかりできること」です。ここができなければ、フォイルの醍醐味を味わうことはできません。

シニアでも、練習方法を工夫すればフォイルサーフィンを習得することは可能です。根気強くチャレンジしましょう!

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