ホームマリーナでの係留ロープ運用について、新たなシステムを試行中だ。
ソロ航海を前提に、よりシンプルで効果的な係留方法を考案したので、ここで紹介する。どなたかの参考になれば幸いである。ただし、実践は自己責任でお願いしたい。
Contents
係留ロープの2つの役割
小型船舶の係留ロープには、主に2つの役割がある。
- 接岸時に船の動きをコントロールする役割
→ 船をスムーズに誘導し、安全に岸に寄せる。 - 波風に流されないよう桟橋に固定する役割
→ 船を適切な位置に維持し、強風や波浪の影響を最小限にする。
この2つをシンプルな運用で確実にこなすため、ロープの使い分けを考えた。
使用するロープと結び方
『理屈コネ太郎』が知っている結び方は、以下の2つのみ。
- クリートヒッチ(”ココ”をクリックで詳細)
- ボウラインノット(”ココ”をクリックで詳細)
それぞれの特徴を活かして、ソロ航海向けの係留システムを組み立てた。
クリートヒッチ | ボウラインノット | |
---|---|---|
結ぶ位置 | ロープのどの位置でも可 | 基本的にロープエンド |
テンションがかかっていても結べるか | 可能 | 難しい |
結ぶタイミング | 即興で結べる | 事前に準備が必要 |
片手での結びやすさ | 可能 | 片手では難しい |
結び目の位置 | クリート上(ツノと高さを活用) | クリート外 |
長さの調整 | 容易 | 調整しにくい |
ロープの色分けによる新システム
① アッシュ色のロープ → 一時係留用(船側に常備)
② 青色のロープ → 位置決め・固定用(桟橋に常設)
従来のアッシュ色ロープは接岸時の一時係留に使用。
新しく購入した青色ロープは、ボウラインノットを駆使して位置決め・固定に活用する。
青いロープで桟橋に係留した様子は以下の写真の通り(写真1~3)。
※青ロープは出航時に桟橋へ残すため、船には積まない。
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この運用ルールを定めることで、誰かに手伝ってもらう場合でも説明しやすくなると考えている。
また、青いロープが白い船体に映える点も密かに気に入っている。
帰港時の手順
- 帰港接岸時は、まずアッシュ色ロープで一時係留(クリートヒッチ使用)
- 船外機の冷却水を真水で洗浄&置換(15〜20分)
- その間に青いロープへ掛け替え、船の位置決めを調整
船外機は2機搭載しており、それぞれを洗浄するのは手間がかかる。
そのため、ホームセンターで購入したアダプターとホースを活用し、2機を同時に洗浄&置換している。
取扱説明書では「1機あたり10分」とあるが、アダプター使用で水流が分散するため、15〜20分程度行っている。
水流が減るデメリットはなく、よりしっかり洗浄できると考えている。
洗浄&置換が完了したら、チルトアップし、固定フックをかけ、シリンダーを最下部に下げる。
これらを終えたら、アッシュ色ロープを外し、青いロープで本格的に固定する。
強風や荒天が予想される場合は、アッシュ色ロープも併用してより強固に固定する。
システムの効果と今後の課題
ソロ航海の効率化を目指し、今回のシステムを考案したが、実際の運用を通じて検証が必要である。
- シンプル化と高効果化につながったか?
- 逆に手間が増えてしまっただけなのか?
こればかりは今後の実践次第である。
『理屈コネ太郎』の経験に照らせば、「むしろ面倒が増えた」可能性の方が高いのだが…。
ともあれ、今回は青色ロープによる位置決め運用の試行結果の報告である。
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