日産ノート4WDは素晴らしいクルマだが、その素晴らしの真髄を使用者が体験するには、メーカーが作成した取扱説明書の内容の分かり易さと精確さが大切なのに、この点で”惜しい”と思われる点が散見されるので、ここで記述してみたい。本頁の画像は全て実際の取扱説明書より引用している。
本頁で記載する内容は『理屈コネ太郎』が所有する車両に付属している取扱説明書に関する事柄なので、すでに変更もしくは改善されているかも知れない点をご銘記のうえ読み進めて戴きたい。
図中、”パワースイッチを押します” と記載されているが、そのスイッチにはSTART/STOPと印字されている。
このスイッチにパワースイッチという名称ではなく、START/STOPスイッチと名付けて取扱説明書にそう記述するか、実際のスイッチの表面にPOWERと印字するのが齟齬がなかったのではないだろうか。
与えられた名称と異なる文字がスイッチに印字されている事に、取扱説明書として根本的に惜しい気がしている『理屈コネ太郎』。
誰かが「パワースイッチを押して」と言ったら、言われた人はパワーとかPOWERとか印字されているスイッチを探すだろう。
しかも、パワースイッチの切りかわり方の説明にOFF↔ONと説明しているところも推敲時の穴が見える気がする。
ここはせめてSTART↔STOPだろう。わざわざ別の語彙を使って説明するほどの内容ではないのに…。
もしかしたら本来は、機能の切り替えについての説明は不要なのかもしれない。不要なのに敢えて別の言葉で説明しようとするからおかしな事が起きるのかも。
名称と印字の不一致どころか、機能の説明でも不一致を起こしている取扱説明書。惜しい。
プロパイロットはモーター駆動と並ぶ日産ノートの核心的魅力のひとつなのだが、その使用法についての説明があまりに惜しいので、その点についても記述したい。
プロパイロットに関する記述のなかで、取扱い説明書はあるスイッチにCANCELスイッチとの名称を与えている。図中の④である。
④の機能として、プロパイロットの解除ができますと右のコラムに説明がある。
この右コラム中に出てくる②と③がクセモノで、②はSET-スイッチ(下押し)、③はSET+スイッチ(上押し)と記述されていて、あたかもSET-スイッチやSET+スイッチがそこに存在するかのような記載ぶりなのだ。
実際には④のCANCELスイッチを上に押し上げると③に記載されている機能が、下に押し下げると②に記載されている機能が発動される。
つまり、②のSET-スイッチや③のSET+スイッチなどといったスイッチが存在するわけではなく、CANCELスイッチを上方向や下方向に押す操作をする事で設定速度を運転者が変更できますよってことなのだ。
であれば、そのように記述すべきだ。
『理屈コネ太郎』はドンクサイので、この事に気付くのに数週間もかかってしまった。
とまあ、こんな具合に改善の余地が散見される取扱説明書ではあるけれど、クルマの出来そのものに関しては別のハナシなので読者におかれてはくれぐれの混同なきようお願いしたい。
今回は以上。
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