DIYで船底の形状に合わせたスノコを作ってビルジに濡れない平ら足場にする事にした。今回はSPF材を形成して船底にフィットさせるところまでをご紹介する。
『理屈コネ太郎』の愛艇は船外機艇なので、スターンデッキの下には大きな空間がある。深ぁ~くて、広ぉ~い空間。一見、色々なモノを収納できそうではある。
シャフト艇やドライブ艇では、この場所にエンジンが在ったりするのだが、船外機はエンジン本体が船の外部にあるので、この場所はただの空間である。ご活用下さいと、わざわざ梯子までついているくらいだ。
愛艇はビルジ排出の関係から、この空間最下部は日本家屋の屋根裏を逆さにした格好をしていて最下部をビルジが流れるようになっていて、実に歩きづらい。
空間としては大きいのだが、また海水デッキウォッシュの吸い込みホースやエアコンの補機類が装着されているので、これらの凸凹のために物置としての使い勝手は悪い。
そこで、この空間の使い勝手を向上させるべく、ホースや補機類からの逃げのあるスノコを作り、ビルジに濡れる事のない平らな足場を作って、この空間を活用しやすくすることにした。
最初に難儀したのが、スノコの桁板を形成するための、船底形状の型紙起こし。
ホームセンターで偶然みつけた道具が大変に役に立ち、なんとか無事に型紙を段ボール紙で制作する事が出来た。
次の難関は、当該空間内にあるホースや補機類からの逃げを型紙に反映させる作業。
実際に型紙を当該部位にあてて、配管や補機からの逃げを都度カッターで修正して5枚の型紙を作る事が出来た。
そして最大の難関は、これら5枚の型紙通りに木材を切り出す作業である。
因みに、部材は加工のしやすさからSPF材2×10を使用する事にした。耐久性と耐水性の方策は別途方法を考える。
電動ドリルと糸鋸(画期的なヤツがあった)、ジグソー、電動鋸とヤスリとノミと玄能をつかって非常な苦労な末にSPF材を型紙通りに形成する事が出来た。
途中、2×10材の厚さと重さと形成作業の効率を追求して、梁に用いる桁は5枚→3枚のみにプランを変更した。
そしてどうにかこうにか、SPF2×10を使って、船底を横に走る桁が3枚出来上がった。
仮組して実際に船底にフィットさせると上々の出来。
ミリ単位の修正は必要だが、削り足りない所はヤスリで、削り過ぎた所はセメダインエポキシ木工パテで修正した。(この商品の詳細は”ココ”をクリック)
踏み板と桁を仮組して、一応部材同士の嵌合制度が許容範囲内である事を確認する。
この段階ではダボを使用しておらず、部材同士の固定や接着は一切していない。因みに、今回のスノコは、釘やネジを一切使わないつもり。ダボと継手だけでやってみたいから。
釘を使わない理由は、分解廃棄する際に怪我をしたくないから。
桁材は、強度を考えながら出来るだけ肉抜きをして軽量化を図った。スノコを船から出し入れするときに重たいと重労働になってしまう。
踏み板も時期を見て肉抜きをしていくつもり。
あとは桁剤の防腐防水処置をどうするかと、桁剤と踏み板の接合とか嵌合調整をどうするかが問題である。
このスノコが完成すれば当該船底部位の有用性が格段に向上するので、キャンプ用具や食料品、フェンダーやゴムボートとかも入れる事が出来そうだ(完成後実際の活用例は”ココ”をクリック)。
で、これが当該部位にスノコを置いた状態の図。部材同士の固定は全くしていない。白い板とスノコ部分が同じ高さになっているのがお分かりだろうか。
全くの偶然だけど、この船についてきた純正のハシゴもそのまま使えるのが、とてもハッピー。
船は定期的な空気の入れ替えと乾燥化が長持ちと衛生管理のキモである。床下とスターンデッキの下の空間は閉空間になり易いので、天気の良い日には中のモノを船の外に出して天日に干すのも大事なメンテナンス。
桁材には十分な高性能塗料を使用して耐水や防腐性能を持たせたい。強度が十分でビルジに濡れる心配のないスノコの上なら、最近はやりのポータブル電源を持って航海できそうな気もしている。
そおそお、ポータブル電源は発展途上真っ最中の商品だから、購入はちょっと待ちな感じ。
今回は以上
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