マイボート、納艇初日に痛感した事々とか

ペーパーキャプテン歴約15年の『理屈コネ太郎』がマイボートの納艇初日に感じた事を記したい。私のような初老の初心者キャプテンが船を買った時に役立つ事を願って。

船の運航において大切なのは、すべてにおいて”段取り”である。クルマやモーターサイクルを舗装路で走らせる際の、反射神経に頼る操縦はほとんど用をなさない。

今の状況から次の一手の準備をして、それを実行しつつ次の一手に繋げる。それが船の運航のキモであるなあ…ということ。

船は空気と水という二つの流体の界面に存在しているので、当然、空気と水の両方の影響を受ける乗り物である。ともに流体なので、船には完全停止という状態はありえない。

何本ものロープで係留しても、風と海流があるかぎり船に静止状態はない。だから、舵を切っても、エンジンの回転数を変化しても、船の挙動として現れるのは何秒か後になる。

この入力操作と船の挙動変化のタイムラグを予想してワンテンポもツーテンポも前もって次の一手を繰り出すのが船の操縦であるな…と今の『理屈コネ太郎』は感じている。

だから、予測する能力がモノをいう乗り物だ。予測して挙動変化のタイムラグを織り込んだ行動を前もって実行する。そういう思考を絶え間なく続けて先手先手で船を操作することが必要。

操縦行為そのものだけに関していえば、そのテンポの遅れた船の挙動をどう予測してどう対処するのか…が、船の運転の面白さかも。

ところで海では陸上では考えられない事象が起きている。たとえば、海は基本的に何処をどれくらいの速度でどう走っても自由なのだ。もちろん、航路など決められた海域や、陸地近くの定置網設置場所には法や規範が適用されている。

また、特定の条件下であれば船舶操縦免許を持っていない人でも船を操縦することが許されているのである。

それから、2馬力以下のエンジンを装着する全長3m未満の船には免許も検査も不要なので、まったく法律を知らない人でも海に出ていけるのである。

マリーナから出ても漁網や浅瀬の回避、他船との適切な距離の保持、自船の引き波の他船への影響の最小化などに神経を使う。なにより小さなボートでけっこう沖まで出ている船を目視で発見するのに神経を使う。

こういう小さな船はうっかりすろと衝突してしまうから。

でも、同じ海で遊ぶという意味では同士なので、最新の注意を払うつもり。

とにかく、納艇初日に感じたことはこんな感じ。

覚えること、慣れるべきことはいっぱいある。がんばろ。

今回は以上。

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