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ヨットは独学でも操れるようになるのか?
「ヨットに興味はあるけれど、スクールに通うのは面倒くさい」「独学でセーリングを身につけるのは、やっぱり無理だろうか?」
そんなふうに迷っている方に、伝えたいことがあります。ヨットの独学は、可能です。それも、筆者のように還暦を目前にしてからでも、十分に実現できることなのです。
実際に、独学でソロセイリングを習得しました
本記事では、60歳手前でヨットの操船をゼロから学び、実際に31Ftのセーリングクルーザーをソロで安全に操れるようになった実体験を、具体的な練習ステップとともに紹介します。
スクールや指導者に頼らず、自分の船、自分のペース、自分の判断で学びを積み重ねてきた記録です。
これから挑戦する方へ
自分でヨットを操れるようになりたい方
年齢や経験のなさを理由に、一歩を踏み出せずにいる方
独学という方法に不安を感じている方
そうした方々に、「実例としての安心感」をご理解いただきたい。そして、「自分にもできるかもしれない」と思っていただけたなら、この記事には十分すぎる価値があると考えています。
独学でソロセイリングを目指すための課題リスト
以下は、筆者が設定したステップバイステップの課題です。すべてソロセイリングを前提としています。
セイルとロープの関係性を理解する
離着岸の習得
機走での操船に習熟する
オートパイロットの使用法を理解する
海上でメインセイルの上げ下げを習得する
メインセイルのみでの帆走をマスターする
メインセイルのみでのタッキングができるようにする
海上でジブセイルの上げ下げを習得する
メイン+ジブでの帆走を習得する
メイン+ジブでのタッキングを習得する
メイン+ジブでのジャイビングをマスターする
ジェネカーの上げ下げを習得する(他のセイルは使用しない)
ジェネカーのみでのセイリングに慣れる
メイン、ジブ、ジェネカーを必要に応じて併用・切り替えできるようになる
独学で学ぶメリットと方法
ヨットスクールやレンタル艇も選択肢としてありますが、自分の船を使う独学には以下のような利点があります。
自分のペースで学習できる
手続きや制約が少なく、自由度が高い
自分の判断と行動に基づいて経験を積むことで、実践的な知識を効率的に得られる
オーナーとしての責任感がスキル向上に直結する
課題をクリアするために、航海前には頭の中で作業をシミュレーションし、海から戻った後は問題点を洗い出して改善を繰り返します。このようにして、2023年の夏までに穏やかな海況であれば14番目の課題までを達成しました。
シーマンシップの重要性
ソロセイリングには、さまざまな知識や技能が求められます。こうした技術は「シーマンシップ」と呼ばれ、船舶を安全に運用するための基本的な能力を指します。独学でこれを身につけるには、集中力と試行錯誤が必要ですが、それ自体が楽しい時間です。
自分の船に全責任を負いながら、他の船舶やマリーナスタッフ、海上保安庁に迷惑をかけないよう十分に安全を確保しつつ、セイリングの奥深さを学んでいきます。
まとめ
ヨットの独学は、年齢や経験に関係なく可能です。筆者の実体験がそれを証明しています。自分のペースで学び、実践を重ねることで、ソロセイリングのスキルを身につけることができます。
これからヨットに挑戦しようと考えている方々にとって、本記事が一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。