本記事では、レンズ交換式一眼カメラを始めたいけど、専門用語が多すぎて何から覚えたらいいのか分からない人に向けて、カメラの基本中の基本である「絞り」「シャッター速度」「感度（ISO）」の3大要素を解説する。
この3つを操作して、ちょうどよい光をカメラに取り込む作業こそが「撮影」である。
この3点さえ押さえれば、デジタル一眼はもちろん、昔のフィルムカメラでも基本機能は迷わず使えるはずだ。
では、早速解説を始めよう。
光はレンズ、シャッター、センサーの順に通過するので、この順番に沿って説明する。
絞り（F値）とは？
絞りは「レンズを通過する光の量」を決めるもの。イメージとしては窓の大きさに相当する。
- 絞りを大きくすれば光はたくさん通る。
- 絞りを小さくすれば光は少なくなる。
絞りは「F値」で表現される。小文字のfで表記されることもある。
F値が小さい＝光がたくさん通る（明るい）。
暗い場所ではF値を小さくして光を多くするわけだ。
F値の感覚は最初ちょっとややこしいかもしれない。
「Fが小さい＝窓が広い」という関係だからだ。
理由はF値が「レンズの焦点距離÷有効口径」という計算式だから。
（簡単に言えば、「F＝1/面積」みたいなものだと思っておけばOK）
F値はレンズの性能範囲内で撮影者が自由に設定できる。
シャッター速度とは？
シャッター速度は「センサーに光が当たる時間」のこと。
（フィルムカメラならフィルムに光が当たる時間）
- シャッター速度が速い＝短時間しか光が当たらない。
- シャッター速度が遅い＝長時間光が当たる。
シャッター速度は「1/250秒」「1/4000秒」といった分数で表現される。
分母が大きいほど速いシャッター速度だ。
動きの速い被写体を撮るときはシャッター速度を速くしてブレを防ぐ。
シャッター速度もカメラの性能範囲内で自由に設定できる。
感度（ISO）とは？
感度は「センサーが光を感じる敏感さ」のこと。
- 感度が高い＝少ない光でも反応する（暗い場所に強い）
- 感度が低い＝明るい場所向き（光が多すぎると白飛びする）
感度は「ISO値」で表現される。
ISOが高い＝高感度（暗所でも撮れる）
ISOが低い＝低感度（明るい場所向き）
フィルム時代はフィルムそのものの感度が固定だったが、デジタルカメラなら撮影ごとにISOを変えられる。
まとめ｜撮影はこの3つのバランス調整
最初に述べた通り、「絞り（F値）」「シャッター速度」「感度（ISO）」を調整して、ちょうど良い光をセンサーに取り込む。それが撮影という作業だ。
この「ちょうど良い」がポイント。
現代のカメラはめちゃくちゃ賢いので、撮影者の意図を伝えれば、最適なバランスをカメラが計算してくれる。
しかも最近のカメラは設定できる幅が広いので、特殊なこだわり撮影にも対応できるわけだ。
次回の予告
次回は「センサーサイズ」「画素数」「焦点距離」「レンズの明るさ」について解説する。
さらにその次では、「一眼とそれ以外の違い」「一眼レフとミラーレスの違い」「マウント規格の違い」を解説する予定だ。
要するに、以下の10個のキーワードを押さえれば、初心者卒業というわけ：
絞り（F値）、シャッター速度、ISO、センサーサイズ、画素数、焦点距離、レンズの明るさ、一眼カメラ、一眼レフとミラーレスの違い、マウント規格
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