初心者向けレンズ交換式一眼カメラ用語解説②【センサーとレンズ】

本頁では初心者向けレンズ交換式一眼カメラ用語解説①の次のステップとして、センサーサイズ、画素数、レンズの焦点距離、レンズの明るさ…の4つについて解説する。

センサーサイズと画素数はカメラ本体の性能のハナシで、レンズの焦点距離と明るさは交換レンズ性能のハナシ。

早速、始めよう。

 

センサーサイズ
センサーサイズの前にカメラにおけるセンサーの話から。

センサーとは、レンズとシャッターを通過した光が当たって電気信号を発するカメラの部品のこと。

カメラの心臓部と言ってもよいかも。フィルムカメラ時代のフィルムに相当する部分。

センサーはレンズとシャッターを通過した光があたる事で、その光に応じた電気信号を発する。

この電気信号を演算処理して画像のカタチに落とし込むためのコンピューターがデジタルカメラには実装されている。

さていよいよセンサーサイズの話。

センサーサイズとは、センサーの物理的大きさの事。他のスペックが同等ならば、サイズが大きいセンサーの方がより情報量の多い写真が撮影できる。

普通に売っているレンズ交換式一眼カメラのセンサーのサイズには、大きい順番にフルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズ(以下MFTに統一)の3種類がある。

マップカメラのサイトに分かり易い図があったので”ココ”をクリックして確認して戴きたい。サイズの違いが良く理解できると思う。

フルサイズと呼ばれるセンサーの大きさが丁度、フィルム時代の35㎜の1コマくらいの大きさ(ここ良く覚えておいてください。後述するレンズ焦点距離で重要です)

センサーサイズが大きいと画像に取り込める情報量は増えるが、運用上の問題がでてくる。

カメラを含め交換レンズなどのシステム機器のサイズが全体に大きく、重く、かつ高額になりがちなのだ。

そんなわけだから、屋外に持ち出すのが億劫になったりもする。

ただセンサー開発技術の進歩も目覚ましいものがあり、暫く前のフルサイズより多くの情報量を取り込めるAPS-Cやマイクロフォーサーズも出てきている。

とはいえ、いつの時代であっても最新の商品同士で比較すれば、フルサイズセンサーが扱える情報量は他のサイズの小さなセンサーに比べて圧倒的に大きいと思う。

センサ-サイズはカメラ機種ごとにメーカーが設計段階から決めていて、改造でもしない限りユーザーが後から変更する事はできません。

 

画素数
画素数とは、ザックリいうと1枚のセンサーに敷き詰められている画素の数である。

単純に物理的には、大きいサイズのセンサーが画素数が大きくなりのは当たり前であるが、そこにも各メーカーの工夫があって、小さいサイズのセンサーが大きいサイズのセンサーよりも大画素数ってケースもあるだろう。

そもそも画素が多いと何が宜しいかというと、レンズとシャッターを通過してきた光を多数の画素が信号に変換するので、より細密な情報を扱えるようになるってこと。

もしも、大きなサイズに引き伸ばすのをが前提で撮影するのなら、画素数の大きいカメラで撮影するのが良いだろう。

画素数の少ないカメラは画像を引き延ばした時に粒度が荒くなってしまう。

一方、パソコンの画面で鑑賞するくらいなら、よほど少ない画素数のカメラでなければ肉眼では判別できないと思う。そもそもパソコンのディスプレイのドット数もそれほど多くはないし。

大画素数のデメリットとして、一定の条件下での画質の低下が指摘されている。

また大画素数ゆえに情報量も多く、保管や処理にメモリーが大量に必要になったりします。

画素数はメーカーが設計段階で決めていて、改造でもしない限りユーザーが後から変更する事はできません。

 

レンズの焦点距離
実用的な理解では、焦点距離は望遠鏡の倍率みたいな数値だと解釈してオッケー。

たとえば、フルサイズセンサー搭載カメラ(以下フルサイズカメラに統一)では、大体50ミリ前後の焦点距離のレンズが大体1倍くらい、即ち肉眼で見るのと同じ大きさに見える。

100㎜だと2倍。200㎜だと4倍、300㎜だと6倍といった感じ。

これが、マイクロフォーサーズサイズのセンサーを搭載するカメラ(以下MFTカメラ)だと、50㎜は約2倍、100㎜は約4倍、200㎜だと8倍、300㎜だと12倍。

その理由はセンサーサイズ。センサーサイズが小さいほど、同じレンズの焦点距離でも倍率が上がります。

望遠とは逆に、広角と呼ばれる種類のレンズがある。

フルサイズだと大体50㎜未満の数字の焦点距離、例えば35㎜とか17㎜などが広角レンズです。

広角レンズは景色の広大さなどを強調した写真を撮影したい時に用いられます。

ズームレンズと呼ばれるレンズは、そのレンズの性能の範囲内でユーザーが焦点距離を変更する事ができる。

焦点距離が固定されているレンズを単焦点レンズと呼ぶ。

下の2枚の写真はMFT用の300㎜F4です。35㎜判換算だと600㎜相当の超望遠です。

固定レンズも、テレコンバーターという光学機器を使用すれば、焦点距離を伸ばせる事もありますが、後述する開放F値を大きくしてしまい暗所撮影性能を下げてしまうというトレードオフがあります。

下の写真が上の300㎜F4に使用可能な×2テレコンバーターです。これを装着することで焦点距離が600㎜、Fが8になります。因みに焦点距離600㎜は35㎜判換算で1200㎜です。

補足として、レンズ焦点距離に関してよく35㎜判換算という表現を見たり聞いたりする事があると思います。本頁でも何度か使用しました。

これはほぼフルサイズ換算と同義です。なぜフルサイズ換算といわずに35㎜判換算という表現なのかは、別の機会に説明します。

50㎜のレンズは、35㎜判で100㎜に相当します。これをMFTの50㎜は35㎜換算で100㎜なんて表現するわけです。

 

レンズの明るさ
明るいレンズと言った場合、それはそのレンズの1番小さいF値が1.4とか、1.2とか、ときに0.95とか0.8という場合もありますが、ザックリ1.8未満のレンズを明るいレンズと呼びます。

最小F値の小さなレンズは、多くの光をレンズが通過できるので、明るいレンズと呼ばれるのです。

最小F値はレンズ夫々に決まっていて、撮影者が変更する事はできません。最小F値はそのレンズの暗い条件下での性能の指標なのです。光が溢れるような状況では、色々な後付的手法で光を減じる事が出来るのですが、光が少ない条件下でストロボなどで光を追加すると全く違う写真になってしまいます。

よって、光が少ない状況で光が少ないまま撮影を可能にする最小F値が小さいレンズ、いわゆる明るいレンズは撮影者にとっては極めて強力なツールなのです。

明るいレンズは設計や製造に手間がかかるため、最小F値の低いレンズは大体高額です。

ちなみに、レンズの最小F値の事を”開放”と呼ぶ場合もあります。同じメーカーから出ている同じ焦点距離のレンズでも、開放F値の僅かな違いで値段が倍になったりします。勿論、開放F値が小さい方が高額です。

開放F値はレンズ毎にメイカーが設計段階から決めているので、ユーザーがあとから変更する事はできません。

 

初心者向けレンズ交換一眼カメラ用語解説③に向けて
①で解説したF値(絞り)、シャッター速度、ISO感度に加えて、ここではセンサーサイズ、画素数、レンズ焦点距離、レンズの明るさ の4つのkey Word説明しました。これで、7つのKey Word について実用的に十分な知識を学んだと思います。

あとは、一眼という言葉の意味、ミラーレスの意味、マウント規格 の3つを理解すれば初心者は卒業です。

 

乞うご期待!

今回は以上。

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