初心者向け一眼カメラ用語解説|センサー・画素数・焦点距離・レンズの明るさ

本記事は、「初心者向け一眼カメラ用語解説|絞り・シャッター速度・ISOを一気に理解」の次のステップです。
今回はセンサーサイズ、画素数、レンズの焦点距離、レンズの明るさの4つを解説する。

センサーサイズと画素数はカメラ本体の性能の話。
焦点距離とレンズの明るさはレンズ側の性能の話だ。

早速いってみよう。


Contents

センサーサイズ

その前に、そもそも「センサー」とは何か。

センサーとは、レンズとシャッターを通過した光が当たって電気信号を発するカメラの部品のこと。
フィルムカメラ時代の「フィルム」に相当する部分で、デジタルカメラの心臓部とも言える。

このセンサーが光を電気信号に変え、それを画像に仕上げるためのコンピューター処理が加わることで、写真になるわけだ。

で、いよいよセンサーサイズの話。

センサーサイズとは「センサーの物理的大きさ」のこと。
他の条件が同じなら、大きいセンサーほど情報量の多い写真が撮れる

レンズ交換式一眼カメラでは、一般的に次の3種類がある:

  • フルサイズ
  • APS-C
  • マイクロフォーサーズ(以下MFT)

「フルサイズ」というのは、フィルム時代の35mmフィルム1コマと同じくらいの大きさ。
このポイント、後述の焦点距離で重要なので覚えておいて

大きいセンサーは情報量をたっぷり取り込める反面、機材全体がデカく重く高価になる。
持ち運びが面倒になって、結局カメラを持ち出さなくなる…なんてことも。

最近はセンサー技術の進化も凄まじく、APS-CやMFTでもフルサイズ並みの情報量を叩き出す機種も出てきている。
ただ、最新機種同士ならやはりフルサイズが圧勝。これは今も昔も変わらない。

センサーサイズはカメラごとに最初から決まっているので、あとから変更することは不可能だ。


画素数

画素数とは「センサーに敷き詰められている光を感じる点(画素)の数」。
多ければ多いほど細かい情報が拾える。

基本的にはセンサーが大きいほど画素数も多くなるが、小さいセンサーにギチギチに詰め込んで大画素数を実現しているカメラもある。

では、画素数が多いと何が良いのか。

→「細かいところまで綺麗に写る
→「大きく引き伸ばしても画質が荒れない

逆に、パソコンやスマホ画面で見るだけなら、そこまで高画素でなくても困ることはほぼ無い。
そもそもディスプレイ自体のドット数がそんなに多くないからだ。

デメリットとしては、画素が多いほど「データが重い」「高感度ノイズが出やすい」といった点も挙げられる。

画素数もセンサーサイズと同じくカメラ設計時点で決まっていて、あとから変更不可


レンズの焦点距離

実用的には、「望遠鏡の倍率」みたいに理解すればOK。

例えばフルサイズカメラなら、50mmレンズが「肉眼に近い画角」。
100mmで約2倍、200mmなら約4倍といったイメージだ。

MFTカメラならこの倍率がさらに2倍になる。
50mmでも100mm相当、100mmなら200mm相当、という具合。

これはセンサーが小さい分、同じレンズでもより狭い範囲を切り取るから起きる現象。
(=クロップ効果)

逆に広い範囲を写したい場合は「広角レンズ」。
フルサイズで言えば50mm未満、例えば35mmとか17mmといったレンズが広角にあたる。

広角は風景や建物撮影で重宝する。

また、焦点距離を自由に変えられるレンズが「ズームレンズ」。
逆に固定なのが「単焦点レンズ」。

単焦点+テレコンバーターというアイテムを使えば焦点距離を延長できるが、その分暗く(F値が大きく)なるので注意。

この「35mm判換算」という表現もよく出てくる。
これは**「フルサイズ換算」とほぼ同義**。
例えばMFTで50mmレンズを使った場合、35mm判換算では100mmということになる。


レンズの明るさ

明るいレンズ」とは、そのレンズの最小F値が1.4とか1.2とか極端に小さいレンズのこと。
だいたいF1.8未満を「明るいレンズ」と呼ぶ。

最小F値が小さいほど光をたくさん通せるので、暗い場所でも撮影できる。
だから「明るいレンズ=暗所に強い」ということ。

この最小F値はレンズごとに固定で、撮影者が変更することはできない。
設計や製造の難易度が上がるので、明るいレンズはだいたい高額だ。

ちなみに、最小F値のことを「開放F値」とも呼ぶ。
同じメーカー・同じ焦点距離でも、開放F値がちょっと違うだけで値段が倍以上になることもある。
もちろんF値が小さい方が高価


まとめと次回予告

ここまでで、「絞り(F値)、シャッター速度、ISO感度」に加え、
センサーサイズ、画素数、焦点距離、レンズの明るさ」まで、7つのKey Wordを解説した。

残るは、「一眼とは?ミラーレスとは?マウント規格とは?」の3つ。
これで量販店カメラ売り場に行っても怯む事はなくなる。


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