別のページでもお伝えしましたが、定年前のファーストライフは、自分自身の心技体がどこまで高みに到達できるかを追求する過程でした。一方、定年後のセカンドライフは、その経験と教訓を生かしながら、限られた時間を視野に入れてどれだけ人生を充実させられるかを探求する過程と言えます。
簡単に言えば、定年前は「学び」、定年後は「遊ぶ」ということです。
特に男性の場合、「タイムリミット(詳細はココをクリック)」の視点を持つことが大切です。タイムリミットが見えないと、定年後の時間が漠然と無限に続くように感じられて不安になることがあります。しかし、終わりを意識することで、時間をより愛おしく感じられ、何事にも意欲が湧いてくるのではないでしょうか。
まず、遊ぶためには生活全体を自分で完結できることが必要です。遊びに行く準備や片付けを家族に頼ることは避けましょう。また、定年後の遊びは、基本的に一人でできるものが望ましいです。気分が乗り、体調が許すときにすぐに始められることが重要です。他人の都合に煩わされることは、定年前だけで十分です。
さらに、遊びは他人に迷惑をかけたり、非難を浴びたり、警察に通報されるようなものであってはなりません。速やかに準備し、遊び、速やかに片付ける。誰にも気づかれないくらいが理想的です。もし気づかれたとしても、周囲から微笑ましく思われるような遊び方を心がけましょう。
遊びは「真剣」に行うべきです。例えば、空手道場に入門して空手を稽古する場合を考えてみてください。実生活でその技を用いて争う場面はほとんどないでしょう。ただ、空手そのものを楽しみ、技を磨く過程が遊びといえます。このように、真剣に取り組む遊びこそが充実感を生むのです。
遊びは何でも良いのです。私の場合、車やe-MTB、ボート、ヨット、SUP-FOIL、日曜大工など、興味を持ったことに次々と挑戦しています。最近では、e-MTBを手放しましたが、これは自分に合わないと判断したためです。遊びは、その時々で気分に合わせて柔軟に選び替えれば良いのです。
これらの遊びは基本的に一人で行っています。誰かを誘う必要があったり、他の人がいなければ成立しない遊びは避けています。それでも不思議なことに、同じ志を持つ仲間が自然と現れるものです。深い付き合いはしませんが、立ち話程度の情報交換を楽しむ関係性がちょうど良いと感じています。
もちろん、定年後も働くという選択肢はあります。家でやることが見つからない場合、働いてお金を稼ぎながら社会とのつながりを保つことは非常に重要です。特に、量販店などでアルバイトをすることで、社会の最下層の立場を経験するのは貴重です。そうした経験を通じて、威張る人がいかに嫌われているかを学ぶことができるでしょう。
また、セカンドライフに影響しない範囲で事業に出資したり、自分で小規模な起業をするのも良い方法です。失敗しても大きなダメージにならない事業を真剣に取り組めば、新たな発見がたくさんあるはずです。
定年後のセカンドライフの質は、定年前のファーストライフでどれだけ心技体を磨き上げたかに大きく依存しますが、それだけではありません。セカンドライフは独立した新たな人生のステージです。このステージを楽しむ鍵は、「真剣に遊ぶこと」だと思います。
今回は以上です。
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