怒鳴る高齢男性患者

医療機関の待合室で「おい、何時間待たせるんだ」と医療スタッフに向けて怒鳴る高齢男性患者は少なくない。

待つのが好きな人はいないので怒る気持ちはわかるけど、怒鳴ったところで順番は繰り上がらないし、怒鳴って文句つけてる時間だけ余計に待つことになるだけだ。

なにより、患者を待たせているのは医師や看護師などの医療職が怠慢でのんびりしているからではない。

いま怒鳴っている患者が怒りのマグマを沸々と滾らせている間も、医師と看護師は息つく暇まもなく、時には昼食さえ食べられずに診療しているのだ。

だから、「いつまで待たせるんだ」と患者が怒鳴ったところで医療機関側スタッフの心には全く刺さらない。嫌な人だと思われるだけで、怒鳴るだけ全く無駄なのだ。

そして、無限のマンパワーとリソースを持つはずのない医療機関では、一方で緊急事態に対応中であれば、他方では通常事態への対応は先延ばしされる事もあるのは致し方ない。

予約患者が予約によって受診しているということは、基本的に通常事態なのだから、緊急事態に対応している医療機関では、予約患者は原理的に後回しにされがちとなる。

いやむしろ、予約患者が通常事態として対応を後回しにされる事と引き換えに、医療機関が緊急事態に即応する事が出来る..という解釈が成立する。あなたが患者として緊急事態の当事者になった事を想像して欲しい。

あなた自身が、不幸にして、今この瞬間に、専門家によって検査・治療を受けることが最善であると医師に判断された。

そんな状況のとき、あなたは他の待機できる患者さんには待機して欲しいと願うのではないだろうか。

要するに『お互いさま』なの。医療機関に受診するということはそういう事なのだ。

一方、予約患者が予定より先に診察してもらえる場合もなくはない。代表的な例は、自分より前の時刻に予約していた患者が来院しなかった場合だ。

ある枠に予約していた患者がノーショーだったら、その次の枠に予約している患者が診察室へと呼ばれるのである。

予約患者がショーアップしなかった場合、次の予約患者の時間までボーっと時間を潰す医療機関はない。

通常の事業体であってもそれは当然そうだろう。ましてや、人体の機能や生命に直結する問題に対応している医療機関であればその傾向は尚更である。

そういうわけだから、私は自分の予約時間より1時間程度は前乗りで病院に着き、受付を済ますようにしている。

そして受付を済ませたら、トイレに行ったり、外出したりはしない。眼科(に限らず医療機関)を受診するということは、私にとってそれ程に重大な事柄なのだ。なんとなれば、私の視力(や身体能力、健康や生命)に関する事なのだから。

しかし、医療機関で働く人も人間だから、当然の如くミスもする。順番を飛ばしたり間違えたりする事だってある。そんな時は苦情を言ってもいいだろう。

そのミスが例えば医療過誤の範疇のものであれば、それはそれできちんと医療機関側に申し立てをすべきだ。

その申し立ての手段と内容が適切であれば、医療機関は自分たちのミスを認め、それをリカバーするための努力はするだろう。しかし、それ以上に便宜を図る事などはまずしない。

ましてや、医療機関サイドに何らミスがなく、単に短気ゆえに患者が怒声を上げているだけなら、医療機関側は形ばかりの謝罪はするかもしれないが、患者が怒っているという理由だけで特別の便宜を図る事はまずない。

こういう受診者は受付だけでなく、看護師からもマークされ嫌われている。そして、本人のしらないところで損をしているのだ。(当サイト内『看護師に嫌われる患者は損をする』を開く)

今回は以上。

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