わたし、理屈コネ太郎の最初のヨットが、前世紀に建造されたヤマハフェスタ31である理由。それは、シャープで美しい艇体、セイリングに必要な装備がすべて揃っていること、ティラー方式のラダー、そして華美な装備がない純粋さ、さらに価格が現実的だったからです。これらの条件を満たすヨットを探していたら、たまたまヤマハフェスタ31にたどり着いたのです。
実際、このヨットが理屈コネ太郎の好みに合ったのは、シングルハンドでセイリングするために設計された、ややレーサー寄りの性能を持つ艇だったから。とはいえ、これらはすべて「後付けの理由」。最初にこの艇を選んだ理由はただひとつ、シャープな佇まいに魅了されたからです。
ヨット未経験の私は、セイリングの知識も技術もまったくありませんでした。それでも、この艇を見た瞬間、その美しさに惹かれ、「これしかない!」と直感で購入を決めました。そして2023年5月、フェスタ31が私のもとに納艇されたのです。
実際に手元に来て分かったのは、このヨットの基本性能の素晴らしさです。シングルハンドでのセイリングを重視した設計思想が随所に感じられます。例えば、ティラー方式のラダー。このシンプルな構造は、舵角が体感で分かり、船上での動きを邪魔せず、オートパイロットの取り付けも容易。壊れにくく、メンテナンス性にも優れています。
また、ガンポッドという装備(写真1)があり、これをバウから伸ばすことでジェネカーというパワフルなセイルを展開できます。
さらに、船体には余分な窓がなく、セイルの状態はドッグハウス内から確認できる天窓状の2つの窓のみ。このミニマルなデザインが、いかにもセイリング専用の艇らしさを醸し出しています(写真2&3)。
実際、ヤマハフェスタ31のカタログには「操船者は1人で十分。他の乗船者はパーティー気分で楽しめる」という少々チャラいコピーが掲載されています。しかし、この艇の本質はそこではなく、シングルハンドでの純粋なセイリングを追求した設計にあります。
艇内は天井が低く、直立して歩けません(写真4)。装飾も最小限で、いわゆる「お洒落なヨット」とは異なります。それでも、航海に必要な機能はすべて揃っており、長期航海に必要な物資やウエアを収納するスペースも十分確保されています。必要なものだけを備えた合理的な設計が、この艇の魅力です。
このような純粋なヨットは、華やかさには欠けるかもしれません。しかし、セイリングだけに特化した性能を備え、シンプルな美しさを持つこの艇に、私は大いに満足しています。そして、いつか水平線の向こうへ連れていってくれる日を夢見ています。
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