愛艇紹介 Jeanneau社製 Merry Fisher 895 Sport

東京湾にしては透明度の高い海に浮かぶMerry Fisher 895 Sport

本ページでは理屈コネ太郎の生涯最初のマイボート、Jeanneau社製のMerry Fisher 895 Sportの紹介をしたい。

桟橋に係留されたMerry Fisher 895 Sport
愛艇 Merry Fisher 895 Sport

Jeanneau社はヨットとボートを製造するフランスの大手のメーカーで、日本でもBeneteau社と並んで斯界によく知られている。

Jeanneau社はGroupe Beneteau の一部門なので、Jeanneauブランドの艇とBeneteauブランドの艇はよく似ていて、強い興味をもって比較しなければ違いが判らないことも多い。

以下、愛艇について記載するが、あくまで理屈コネ太郎の管見での独断と偏見による私見に過ぎない旨をご銘記の上読み進めて頂ければ幸いである。(もうひとつの愛艇ヤマハフェスタ31についてはココをクリック)

ボート購入を決意してから、実際の購入までの経緯を交えつつハナシを進めたい。

ボートを購入すると決心してから実際の購入までに、色々なボートやマリーナを観てまわり、『理屈コネ太郎的にボートとマリーナに求める条件が少しずつ見えてきた。

まず第一に、思いついた時に出航できる海上係留に向いている船であること

ドライブ艇は海上係留に不向きであるし(ドライブ艇が海上係留に不向きである理由の詳細はココをクリック)、また設備的に海上係留できないマリーナは係留地候補から除外した。

また動力系の管理維持、場合によってはエンジン換装の手間などを考えるとシャフト艇より船外機艇が宜しい様に思われた。

船外機を写真1に示す。

船外機は艇の最後尾にあって、推す形で艇を前方に推進する。クルマでいうとRR…かな?

船外機はエンジン本体以外の冷却を含めた補器類が船外機内で完結しており、またその全てが船外にあることから整備や換装が非常に楽である。

私の艇は2機掛けなので船外機が2機隣同士に並んでいる。

因みに、エンジン2機掛けの場合、プロペラの回転方向は互いに逆回転になっている。ボート後方から船首方向をみて右側の船外機は時計周り、左側の船外機は反時計回転である。

写真1

また停泊中はエンジン本体からプロペラまでの機械部分を海中から挙上させることができるので、海水による様々な有害事象から推進システムのほぼ全体を守る事ができる。(写真2)

写真2

第二に、雨風を防ぐキャビンがあり、その中を立って歩ける船がいい。そして船内の空間が大きい事。壁で仕切られた部屋が2つあればゲストを乗せたりできる。凄くコンパクトな2LKくらいの容積があって、色々な荷物を積んでSUV的に使うための遣い勝手がよさそうな船がいい。

第三に、搭載するエンジンが積載量をものともしないパワフルなモノが望ましい。

さらに言うと、動力喪失のリスクが少ない方がいい。そこで、日本製エンジン2機掛けとしたい。2機掛けは外見的にも見栄えがしてカッコ良い。初めて船外機2機掛けのボートを見た時に、あまりのカッコよさに受けた衝撃を今でも忘れられないくらいである。

第四に、航続距離の長い船がいい。夏の日の出から日の入りまでガス欠を心配せずに遊びまわりたい。

第五に、シングルハンドでの運用が簡単な船がいい。具体的には操縦席そばにスライドドアがあり、船首方向にも船尾方向にも移動が楽なこと。(写真3)

写真3 運転席横のドアから身を乗り出して外をうかがう。

右舷には、バウからスターンにかけて一般の通路が通っているので、前後方向の移動が非常にラク。この通路は右舷のみで、左舷にはない。シングルハンドでの操船では非常に便利。

写真4 右舷のバウからスターンに走る通路。1人操船が超らく

第六に、エクステリアやインテリアの各部位に異国情緒的な美しさが感じられると嬉しい。要するに、お洒落感があるといい。愛でてもいいし、その中に入って雰囲気を楽しむのもいい。

第七に、温水シャワーを浴びたり、お手洗いにもなる個室も欲しいと思っていた。(写真5)

小型船舶のおトイレ事情についてはココをクリックしてね。

Merry Fisher 895 Sportのお手洗い
写真5 Merry Fisher 895 Sportのお手洗い。温水シャワーも出る

そういう条件で探していたときに、Merry Fisher 895 Sportの存在を知った。同時期に市場に出ていたBeneteauブランドのBaraccuda9もなかなか良さげだったが、すでに生産中止になってアンタレスシリーズに移行しており、新艇では入手できないようだった。

ところでMerry Fisher 895 Sportには兄弟型のボートがあり、その名をMerry Fisher 895と言う。

そう、名称からSportが抜けているだけなのだが、2艇の違いは名称の違いから想像する以上に大きい。

Merry Fisher895は、フロントウインドウとバウまわりの船内構造がSport とは違っていて、ギャレーの位置が普通の場所にあり、おそらく船内容積はSportよりも大きく、バウバースも寝室と呼べる贅沢な感じの作りになっている。とても良い船との印象を抱いていた。

この艇を選ばずに、Sportを選んだ理由は今では全く覚えていない。

たぶん、Merry Fisher 895 Sportの方が、Merry Fisher 895よりも、なんとなく楽しい外観で、遊びやすそうにおもえた…と、まあその程度のいい加減な理由だと思う。

あるいは、Sportなしの艇が日本に入ってきていなかったからかもしれない。

別のところでも述べたが、理屈コネ太郎は漁獲目的の釣りはしない事にしている。

(著者注、2024年6月より利き腕ではない方の腕で投げるベイトタックルでのキャスティングを暇つぶしと運動不足解消目的で始めたが、釣る気は全くない。ただキャスティングを繰り返す遊びである。バックラッシュした糸を根をつめて解すのも楽しいものである)

魚を釣らない理由は、第一は単純に魚の顔が怖いからであるが、なにより釣りはもう十分に他の人がやっているし、私には釣った魚を手際よくリリースしたり〆て美味しく調理する腕もない。

愛艇の機種名がMerry Fisherなのに、変なハナシではあるが「釣りはしない」縛りでボートを楽しもうと思っている。

釣りナシでどう遊ぶかといえば、たとえば…

陸路ではなかなか行けないビーチで海水浴したり(詳細はココ)、カヤック積んでいって海から上陸したり(詳細はココをクリック)、海の駅に寄港して食事したり写真を撮ったり、他のマリーナにマリーナステイに行ったり、横浜を海上から眺めたり(詳細はココをクリック)、伊豆大島(詳細はココをクリック)や初島に遠征したり。

東京湾をプラプラと散歩したり(詳細はココをクリック)。

ああそうそう、隅田川には公共の船着場があるので、川を遡ってみるのも楽しい(詳細はココをクリック)。

海の駅や他所のマリーナを利用して、ゆっくりと東京湾を探検するのも楽しいかも。浦安あたりの海は浅いので、安全なところで錨を下して、カヤックでプラプラ海上散歩をするのも面白そうだ。

と、まあこうした事を実現させようと思ったら、バウに立って作業ができて、荷物をたくさん詰めて、エンジンが強力で、航続距離が長く、遊び勝手がよさそうなMerry Fisher 895 Sportが丁度良かったって感じ。

エンジン2機掛けで、バウスラスターがあると、狭い場所での旋回や取り回しが楽なのも、初めての場所に接岸する時に大きな安心材料になる。

Merry Fisher 895 Sportに、食料とお気に入りの玩具をいっぱい乗せて、色々な場所に気ままに出かけようと思っている。(写真6)

アフトデッキにカヌーの乗せているMerry Fisher 895 Sport
写真6 カヤックを愛艇に積んで

あ、余談だが、Merry Fisher 895 Sportは、すこし前まではMerry Fisher 895 Marlin という名称で販売されていた。名称ブランドの統合とかが理由かなあ…って勝手に思っている。

昨年(2023年)の夏はこれまでの人生でいちばん遊んだ夏だった。今年はそれ以上に遊ぼうと思っている。

もお、死ぬまで遊ぼうと思ってる。

あ、もちろん安全第一でね。

(追記:2024年7月、愛艇にSeakeeper Ride を装着した。この商品についての情報と効果はココココをクリック)

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