揺れる小型船舶から超望遠で被写体検出やトラッキングAF使って色々撮ってみた

揺れる小型船舶から超望遠で被写体検出やトラッキングAF使って色々撮ってみた

OM-1の操作と船の操縦に慣れて来たので、三浦から東京湾を北上し、隅田川を少しだけ遡上して箱崎船着場を目指し、その途中で気になったモノやコトを何も考えずにカメラ任せで撮影した。

レンズは300㎜F4.0 に×2テレコンバーター装着で600㎜F8.0 (35㎜判換算で1200㎜)の超望遠と、12-100㎜F4.0の2本。

300㎜になぜテレコンを装着するかというと、600㎜は揺れる小型船舶上で扱うには無理ゲーっぽいから。

良い写真を撮ろうとする写真好きやフォトグラファーとは違っていて、極めて場当たり的に無理ゲーの状況を時に舌打ちしながらであっても、愉しんでしまおうって主旨。

無理ゲーな状況で撮れた写真は一種のミラクルなので、そういう写真はなんか面白いような予感がする。

ま、たいていは予感だけで終わるけれど。

12-100㎜F4.0はとても優等生なレンズで、これ1本あれば昼の野外なら大抵なんでもそれなりに撮れる。

基本は600㎜で無理ゲーを愉しむが、ときどききちんと写真に記録したい被写体や出来事に遭遇した時のため持って行くことにした。

ボディーはOM-1を1つだけ。手振れ補正はS-IS1に設定。

ボディーはひとつだから、揺れる船上でレンズを交換する事になるのだが、レンズ交換がそもそも無理ゲーっぽい。

さて、そういう無理ゲーな状況で、それでも証拠写真レベルの画像を撮れるそうなところが、OM-1の、いや違うな、最近の高度に電子制御されたカメラの凄いところだと思う。

三浦のホームマリーナから出航するときは、300㎜ with テレコンを装着していた

しかし、暫く北上すると左から潜水艦が近づいて来るのが見えた。

早速OM-1を取り出して撮影しよう。今なら潜水艦がまっすぐこちらに進んでくるのを連写で撮れる。

しかし、ファインダーを覗いてみると、乗組員が艦上に出ていて、顔がバッチリ見えてしまう。許可なく人の顔を晒す事になってしまってはなんだか申し訳ないので、12-100に交換。

その交換作業に手間取ってしまい、潜水艦の正面を撮影する事ができなかった。

で、撮れたのが下の写真。連写しまくったので他にも似た様な写真が膨大にあるが、ネットに挙げて問題なさそう、かつそれなりに証拠写真レベルに達しているのが下の一枚。

東京湾を航行する海事の潜水艦が浮上している。
写真1

レンズ交換といえば、『理屈コネ太郎』のフィルム時代のキャノンNew F-1等での経験に照らすと、OM-1のレンズ交換は少しやり辛い。

OM-1もNew F-1も、レンズ側の赤印とボディー側の赤印を合わせた位置でレンズをボディーに嵌め合わせ、時計回りにカチリとなるまで捻るとカチリと何かが嵌合した感触がして使用可能状態になる。

OM-1はボディー側の赤印の位置と方向が問題で、レンズとボディーの接合面である銀の輪の9時15分くらいのところにある。レンズを装着するとすっかり隠れる銀の輪であるし、9時15分は左手でボディーをやや俯き気味に持つとカメラのグリップ部で隠れてしまう。

キャノンNew F-1のボディー側の赤印はレンズ装着後にも見える部分に打たれている。下の写真でいうと銀の輪の外側で、12時の位置。そして左手でボディーを俯き気味に持っても隠れることはない。

銀塩時代のプロフェッショナルカメラ、キャノンNew F-1

なぜ俯き気味にするかというと、塵埃のボディー内部への侵入を出来るだけ回避するため。だって、埃とか塵とかって上から落ちてくるでしょ。

OM-1にはセンサーにゴミや埃が付着しないように、ダストリダクションという機構がついているから、塵埃のボディーへの侵入なんては古い世代の杞憂なのかも知れない。

OM-1ではレンズ未装着状態のボディーをやや上向きにすれば装着作業をしやり易くなるのは、もしかしたらそういう事なのかも。

きっと、OM-1は赤印が見えやすい角度でレンズ交換をしても大丈夫なのだろう。そのためのダストリダクション機構のはずだ。1981年発売のキャノンNew F-1と同じ感覚で扱うのは間違っているのかも。

現代のカメラを操るにはユーザーのマインドも現代化しなくては。

ガラケーマインドではスマホは楽しめないって事だろう。

これからはOM-1をやや上向きにしてバンバンレンズ交換して行こう。ボディーに塵埃が進入したら、その時に考えたら宜しい。

さて、潜水艦と遭遇した水域からすこしばかり北上すると、ヨットセイラー達が何組かいたので600㎜で撮影してみた。何十枚かを連写した中のなんとなくベストな1枚が下の写真。

なんか欧州っぽいでしょ?光と色彩と高速連写があればなんかいい感じの写真が1枚くらい撮れる。

因みにセイラーの顔と船名や船舶番号などは処理しています。

さて更に少し北上して場所は風の塔から数百メートル北東。頭上には飛行機が直列に並んで飛んでいるのが見えた。

下の写真は風の塔。海上に唐突に立っている不思議な物体。

飛行機が縦列に飛んでいるのは羽田へのファイナルアプローチのコースだからだろう。ここは無理ゲーにチャレンジだ。

揺れる小型船舶を足場に、高速で動く飛行機を撮ってみる。

もちろん、被写体検出は飛行機に設定、AFは連続追従合焦(取説ではコンティニュアス追尾AFと呼んでいる)。手振れ防止はずっとS-IS1のまま。

別の頁の鳥の時もそうだったけど、とにかく被写体をファインダーに捉えるのが大変。

ドットサイトを使用すればラクにはなるのだろうけど、無理ゲーに挑戦するのが船上で600㎜を振り回す理由だから、とうぶんはサイトなしで行く予定。

さて、合焦しているだろうか?

対物レンズと被写体の間には膨大な空気があり、そのなかには水蒸気や塵芥もそれなりに含まれているだろうから、被写体から反射した光がセンサー上にシャープに結像しないのは道理。

だから、はたしてこれらの写真はピントがあっていると言えるかどうか『理屈コネ太郎』にはわからないので、読者の判断に委ねたい。

この飛行機の写真は、連写した一連の数十枚のごく一部。全てを掲載すると冗長になるので、いちおう被写体がフレームにほぼ捉えられているものだけ抜粋した。

被写体がフレームに見切れてるのが沢山とれたが、すぐに消去できるのがデジタルカメラの素晴らしいところ。

いっぽう、飛行機の下の海面には海ほたるが見えているので、木更津側の海上道路部分を撮影してみた。巨大な建造物感が表現出来ているように思う。

 

さらに何となく北上しているうちに、東京湾東航路の入り口に近づいて来た。

この航路の入り口周辺は色々な被写体に恵まれている。第一は羽田に離着陸する飛行機。それから海の向こうに異様な雰囲気で屹立する東京スカイツリー。ゲートブリッジとかレインボーブリッジとかもある。

東京湾の奥地であるこの海域は海面が静かで揺れが少ない。

なので、ここで600㎜と12-100㎜を交換しながらキャッキャ言いながらで撮影をエンジョイ。

下の3枚の写真は、上が12-100㎜の望遠側、下が600㎜。もしかしたらWBを変更してるかも。いや、してるっぽい。

ちなみに、ズーム望遠側で撮った上側の写真を大体似た様な構図にトリミングすると下の写真になる。

どっちでもいいですね。600㎜で撮っても100㎜で撮ってトリミングしても、今回の条件ではあまり差が出ない…っていうか、そもそも写真として不出来ってことかな?

澄んでいない分厚い空気がレンズと被写体の間にあると、フル画素数でも、トリミングして少ない画素数を拡大しても、写真に違いを生まないらしい。

とりあえず、今回はそういう解釈で。

さて、いよいよ東京湾東航路に入って、レインボーブリッジや勝どき橋の下をくぐって更に遡上して箱崎町船着場に行くことが今日の航海の目標。

汽水域付近で前を走る30ft超の船がいたが、何かを探していたのか速度が遅く、狭い航路なのだが、安全を確認のうえ追い抜きました。

隅田川に入って遡上すると見えてきた勝鬨橋。船を選定する段階から隅田川遡上は是非やってみたかったので、墨田川にかかる橋の高さを事前に調べたりした。

晴れ間が見えている。羽田沖は曇天だったのに。

もう少しで箱崎船着場に到着する。

箱崎町は日本橋地区にあり、日本橋は私が生まれてから現在に至るまで住み続けている『理屈コネ太郎』のソウルランドなのである。

この船着場から現在の私の自宅までは、もう本当にすぐ近くなのだ。だから、何かの折に使うかもしれないから予行練習的に船着場に接岸したいのだ。

下の写真が箱崎船着場。あまり知られていないが、短時間なら利用者の自己責任において利用が認められている東京都の公共施設。詳細は”ココ”をクリック。

箱崎船着場に到着した時点で時刻は12時。

この日の予定を考えると残り時間はない。一旦船で三浦のホームマリーナに戻り、そこから私の動くリビングルームである日産ノート4WDでこの船着場のすぐそばの自動車ディーラーにとって返し、冬用タイヤへの換装を16時にを依頼しているので、その約束に間に合わせなくてはならない(詳細にご興味あれば”ココ”をクリック)。

今年(2023年1月)は大寒波が襲来するらしいので、明日にも大雪が降るかも知ず、この約束を延期するわけにはいかない。

箱崎町船着場に接岸したかったが、接岸部位の高さと、舫いがクリートでない方式である事、さらに隅田川の流れが思いのほか速くて接岸を難しくしている。

さらに割と頻繁に往来する遊覧船がそれほど幅の広くない隅田川を通るし、遊覧船が作る引き波も無視できない要素。

降り悪く浅草方面から降りてきた遊覧船をヤリス越し、1回だけ接岸を試みたがあえなく失敗。

接岸を諦めて、三浦のホームポートへ向けて帰途につくことにした。

往路は東京湾内の北風に悩まされてなかなか北上できなかったが、帰りは至って順調。

お昼の1205に箱崎船着場で引き返してたのだが、1330位には三浦のホームマリーナに帰港。

船体を洗って、エンジン内の冷却径路を水道水で置換して、陸電を船に引きこむ。陸電コードはけっこう重いのでなかなかな重労働である。

お蔭で船に乗り始めてから、私の上半身の筋肉がすこし大きくなたような気がする。

なんとか船の後始末をクイックに終えてクルマに飛び乗り、箱崎船着場のそばにあるディーラーに約束の時間に行って到着して無事に冬用タイヤに変えてもらった。

私のノートは4WDだし、積雪への準備はとりあえず万端だ。

振り返ると、濃い内容の1日だった。

自宅付近とマリーナをクルマと船で2往復するという無駄といえば無駄な1日だったけど、それで深まる理解があった。

普段から見慣れた街なのに、川面からみると違う景色が見えてきて、色々な事に気付かされる。

ちょっとおセンチな気分にもなったり。

今回は以上。
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