長距離航海ヨットの衛生概念

今まで1ミリも考えた事はなかったが、長距離航海ヨットは、余計な微生物を艇内に持ち込まないために特別な衛生管理をする必要があるらしい。

本ページで記述される事は、『理屈コネ太郎』の管見内の独断と偏見に満ちた私見である旨を御銘記のうえ読み進めていただければ幸いである。

さて、『理屈コネ太郎』は、ボートの運用では基本的に艇内土足可としている。それは、離接岸やら操船やら艇内清掃などを独りでこなしていると、キャビン内外で履物を変える手間と時間が惜しいからである。

なので、マリーナスタッフにもゲストにも、土足での乗船とキャビン入室をOKとしている。

で、ヨットもその感覚で運用していたのだけれど、過日、『理屈コネ太郎』がひそかにその背中を追いかけているセイラーが「(長距離航海)ヨットは世界中どこでも土禁」と言っていたのが耳に入った。

その理由は、長距離航海中の密閉空間となった艇内で、操船のために乗員達がバタバタと走り回ると、出向前に艇内に持ち込んだ微生物が繁殖してしまうかららしい。

この考えに科学的エビデンスがあるかどうかを『理屈コネ太郎』は知らないが、尊敬する先達がそういうのなら、取り合えず真似てみるのが学習というものだ。

そこで、ある日を境に、ヨットを土禁にした。そのついでに、物陰になっていたり、普段は露出していない場所を可能な限り目視して、できる限りの清掃を実行してみた。

またまたハナシや飛ぶが、『理屈コネ太郎』が16歳でモーターサイクルに乗り始めた頃、周りの大人達から洗車は最低限の整備である…と教えられた。

洗車をすることで、モーターサイクルの構造や機能を理解するし、不都合の予兆も事前に見つけ易いとの意味だろう。

この考え方は今でも通用するのかな?

モーターサイクルやクルマに関しては、もうこれまで散々いろいろな経験をしたし、現代の一般的な工業製品の品質の素晴らしさから、もはや前述の意識で洗車をする事はなくなった。

しかし、小型船舶は自動車やモーターサイクルに比べると工業製品としての完成度や信頼性は格段に低い。その理由は、同一仕様での出荷数が、船とクルマでは三桁以上違うからである。

だから、オーナー自身による最低限の整備という視点での整理整頓や掃除や洗浄が本当に意味を持つのである。

ハナシをヨットにもどすと、私のヨットは恐らく私で3人目のオーナーであり、進水後20年くらい経過した艇。

だから、建造直後から堆積している塵埃がこれまで見過ごされてきているかもしれない可能性はある。

いやむしろ、絶対にある。

それこそ”しらみつぶし”に近い感覚で艇内をつぶさに観察しないと、またもや見過ごしてしまうかもしれない。

長距離航海では、頼れるのは船と自らの能力だけである。長距離航海に出る予定は今のところ『理屈コネ太郎』全くないが、そういう気分でヨットに接してみるのも一つの流儀かな…と思っている。

まずは、ドッグハウス内に、防寒材としてなのか、カーペット様のクロスが左右のスタンの壁に貼ってあり、このクロスが大そう汚えれて見えたので、ここを最初にできるだけクリーンにしようと考えた。

得物は充電式マキタ製乾湿療養集塵機18Vである。この目的のために、わざわざ前日の夜に購入した品物。

洗浄しようとしているカーペット様壁紙がこれ。20年分の埃と微生物が付着していそうだ。

一面に、『理屈コネ太郎』スペシャルブレンドの洗剤を霧吹きで吹き付け、両手でやわやわと洗ったあとは、マキタ乾湿両用集塵機を使って洗剤を吸い取るのである。

霧吹きで真水を吹きかけつつ、繰り返し吸い取る。で、一通り綺麗にした結果が下の写真。露出条件が同じでないので、比較するにはあまりよろしい写真ではないが、目視ではもうすっごく清潔になった印象。

始めての作業にしてはよくでき来た気がしている。目視ではかなり黒染みが落ちた。

いやあ、楽しい愉しい。

乾湿両用集塵機にたまった汚れた水は、ここではお見せしないが、これが付着していたのかと思うと、やはりこの作業は実行する意味があるように思われる。

ところで、2022年11月にボートが納艇されてから今まで(2023年11月)の間に、電動工具は結構な数を購入した。

コード付きだと、ドリルドライバー、電動鑿、充電式だとアングルインパクトドライバ、ドリルドライバー2台、エアだスタ、エアブロア。

ボートのスタン床下の空間の使用感を高めるために、スノコを作ったのが、工具をマリーナに工具を持ち込んだ最初である(詳細は”ココ”をクリック)。

次に、ヨットのメインセイルをホイストするのに楽をしたくて、充電式電動ドライバを購入したが、150N.mのトルクでもメインセイルは上がりきらない。

その理由はおそらく、メインセールが厚く丈夫な素材で重たいからだと思う。

インパクトドライバであればもっと高トルクな商品もあるが、ヨットに装備されているウインチがインパクトに耐える仕様ではないと思われるので、インパクトは使えないと思っている。

もはやセールを軽い生地製のものに換装しないかぎり、電動工具ではホイストできない印象。

ま、それはそれでよろしい。少し筋力を高めればよいのだ。

仕方ないので、ボート艇体の雨筋汚れでも取るかと思い、回転バフを買ってきて、船体の各部の磨きに使用しているが、これが抜群に具合が良い。

研磨剤を選べば、ガラスも磨けるので、カルキが付着してしまった窓ガラスのクリーニングには非常に助かる。

充電式工具はとにかく面白い。作業が捗る。

航海後の船体水洗いのあとに、ブロアーで水滴を吹き飛ばせば、チリや埃の付着がすくなくなって美観の保持に多いに役立つ。

適切な洗剤、やわらかいブラシ、洗剤用霧吹き、水道水用霧吹き、乾湿両用集塵機、エアダスタとブロアーがあると、ヨット内のたいていの箇所を綺麗にすることができるので非常に楽ちんである。

そうそう、本ページのテーマは長距離航海ヨットの衛生についてであった。

今回は以上。

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