高齢患者&家族が知ってるとリアルに役立つ豆知識 

医療機関を受診する際に、リアルに役立つ豆知識をまとめてみたのでご活用いただければ幸いだ。

ここで述べる豆知識の目的は、
①よい診療をスピーディーに受ける、
②自分の待ち時間を減らす、
③他の受診者の待ち時間も減らす。
の3点に役立つ情報の提示である。この3点のために受診者は出来るだけの努力を払って欲しい。

上記3点を可能にするために受診者が知っておきたい豆知識は以下の7点。

ⅰ自分の氏名・生年月日をすぐに言えるようにする
ⅱ難聴の人は補聴器を用意しておく
ⅲ認知症受診者は事情の分かる家族が同席する
ⅳ独居老人は事情の分かる家族が同席する
ⅴ保険証、お薬手帳、診察券、紹介状を持参する
ⅵ出来るだけ早い時間に受診する。
ⅶ予想もしない病気が発見される事も覚悟しておく

以上を踏まえて少し詳細な話に進めていく。

以下の既述は、医療機関は出来る限り大勢の受診者の病気を発見して治療するため場所であることが大前提の話しである。

医師に辛い家庭の話を聞いてもらう…とか、職場でどんなに忍従を強いられているかを分かって欲しい…とか、不安や心配に共感して欲しいというような患者の心理的問題には対応していないので、そのつもりで読み進めて欲しい。当サイト内『病院で患者が医者に期待しない方がいいこと』を開く

因みに、こうした心理的諸問題は心理学系の公認心理士・臨床心理士や、臨床心理学を専門とするカウンセラーやセラピストの領域である。身体的疾病を扱う医師の領域ではない。当サイト内『大学で心理学の単位を取って資格をとろう』の頁を開く

①良い医療をスピーディーに受けるために
受診者取り違えを防ぐため、医療機関では何度も氏名と生年月日を尋ねられる。氏名と生年月日を咄嗟に言えるようにしておこう。

氏名・生年月日が咄嗟に答えられず、かつ難聴があるようなら、必ず若い家族か信頼できる親戚に診察室にも同席してもらおう。

認知症(Wikipedia『認知症』の頁を開く)もあれば尚更である。

難聴+認知症を持つ受診者は、1人では自分の体調不良を説明できず医師の説明も理解できない。なので、どういう経緯で受診する事になったのかを理解している若い同席者が必要だ。

他の受診者が待合室で待っているし、診察室は医療の場であるので、診察室での会話は基本的には医師にリードしてもらおう。当サイト内『医師なぜいつもせっかち?不機嫌?』の頁を開く

受診者も同席者も医師の質問に端的に答えるように心がけよう。

話題の筋道の雛形として語られる”起承転結”は診察室ではそぐわない。

起承転結は物語の雛形の1つであり、時間制限のある対話には決定的に不向きである。

医師からの質問には出来るだけ”結”だけで返答しよう。

医師は必要な情報を得るために受診者に具体的な質問をするので、受診者や付添は具体的で手短な解答がのぞましい。

質問に直接関係ない話しは、他の患者の待ち時間を増やすだけなので、控えた方がいい。当サイト内『混んでいる医療機関の受診方法』の頁を開く

医師の質問に回答する際、精確さを期すために記憶を無理に辿る必湯はない。それは覚えていないという事なので、「覚えていない」と言えばよい。

そこは「覚えていない」とか「不詳」とかで一旦区切りをつけて、次の質問に素早く移った方が良い。

難聴のある受診者は必ず補聴器をつけて受診しよう。補聴器をつけても聞こえが悪いのは仕方がない。

しかし自分が難聴と知りつつ面倒だからという理由で補聴器を付けずに受診するのは医師との会話が成立しないので大変に宜しくない。

また口頭で伝える情報を何度も繰り返さなくてはならないため、自身の時間の無駄であるばかりでなく、他の受診者の時間も浪費している。難聴without補聴器は絶対にやめたほうがいい。

自分の身体の事だ、ベストを尽くして欲しい。補聴器を用いても聞こえないのなら、それは仕方ないけれど。

診察によって、色々な検査が必要になる事もある。検査を受ける際にも氏名・生年月日を確認されるので即座に言えるようにしておこう。

検査結果を聞けるのが同日になるか、別日になるかは状況次第だが、検査結果を聞くに先立って、検査によって色々な病気が見つかっている可能性も念頭におこう。

癌が見つかるかも知れないし、すぐに入院が必要な病気が見つかるかも知れない。

人間は病気になるのが普通だ。病気は人の自然史の一部なのだ。

病気が発見される可能性はある程度覚悟してから受診しよう。

そして、出来るだけ早い時間帯に受診しよう。病院は平日の午前中が組織としての機動力が最も充実している。

マンパワーをはじめ、ありとあらゆるリソースが最も整っているのが平日の午前だ。

そして早い時間であれば、もし緊急に他の病院に転送する必要がある場合にも対応しやすい。

なぜなら、転送先の病院も業務時間内なのでマンパワーが充実しているからだ。

そしてもし、転送先の医療機関で、再び他の医療機関への転送が適切と判断された場合でも、最初の受診が速い時間であれば対応可能なのだ。

速い時間であれば、何時だって次の一手、更にその先の一手が打ちやすい。

受付時間終了ギリギリで受診する受診者には、こうした機会を捨てている事を指摘しておきたい。

②自分の待ち時間を減らす
全ての受診者に共通だが、健康保険証、診察券、お薬手帳は絶対に持参しよう。

初めて受診する場合や、別の医療機関に転医する場合には、紹介状が必要な場合があるので紹介状を必ず持参しよう。

医療機関にもよるが、救急車を受け付けている医療機関だと、生命危機のある救急患者対応にマンパワーが投入されるため通常の外来診療が停止する事もある。

最近の医療機関の建物は救急患者は一般の受診者とは異なる道筋で病院内を移動するので、一般の受診者には救急患者対応中と分からない事が多い。当サイト内『混んでる病院の正しい受診方法』の頁を開く

これは今のところは我慢するしかない。今後なんらかの改善されるかも知れないけど。

予約制の医療機関なら、予約時間の1時間前には受付を済ませておくと、前の受診者がキャンセルしたりするので、予約時間前に診察を受けられることが結構ある。

予約時間に遅れたら、大抵の場合は後回しにされる事を覚えておこう。

予約制でない医療機関、特に入院設備のある病院は、午前の早い時間で病室が埋まっていくので、出来るだけ早い時間の受診が望ましい。

また、その医療機関の専門外の病気だと診断された場合には他の医療機関への転院が必要な事がある。

それが午前中の早い時間であれば、転院先の医療機関も稼働中なのでその日のうちに次の医療機関を受診できるし、場合によっては治療が開始できる。

要するに、午前中の診療時間内の早い時間であれば、次の一手、その次の一手、更にその次の一手と手が打ちやすい。

午後の遅い時間に受診すると、次の一手が翌日以降になってしまいかねない。

勿論、生命に関わる状況だと医師が判断した場合には、午後遅くや夜間であっても転院先を探すが、これは実際にやったことがある人でなければわからないほど大変な業務なのでだ

まず、目星を付けた近場の最初の転院先候補医療機関で受け入れてもらえることはほぼない。そこは既に診療時間を追えて、少ないマンパワーで他の救急患者の対応で手いっぱいな事が普通だ。

2つめの転院先候補も同じだ。

だいたい、3つめくらいで光明が見えて来て、4つめくらいの医療機関でやっと受けれてもらえる。そこまでに、全ての受け入れ先候補医療機関の医師と事務のやりとり、紹介状のやり取りなどで2時間くらいはかかってしまう。

そして、救急車を要請して、救急車で1時間、2時間はしるくらい遠方の医療機関に転送されていく。

同じ内容の業務は、午前中の時間帯なら半分ていどの時間で転送できるのに。この時間の差が受診者の命の境目だったりするのだ。

これは、本人には強い自覚症状はないけど生命に関わる病気、例えば糖尿病の高齢者の心筋梗塞とか大動脈乖離とかは、午前中に診断がつけばその日の午後には緊急治療や手術が受けられることが十分にある。

予約制でない医療機関には午前中の出来るだけ早い時間に受診しよう。

③他の受診者の待ち時間も減らす
上記の①&②を念頭に受診すれば、自然と他の受診者の待ち時間も減ってい行く。

今回は以上。

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