31Ftヨットでソロセイリングを独学するための課題とステップ

還暦間際の『理屈コネ太郎』が、31Ftヨットでソロセイリングを目指すために、自身で課題リストを作成しました。同じようにヨットの独学を考えている方に、少しでも参考になれば幸いです。ここに記載する内容は一例であり、「こういう方法もある」と受け取っていただければと思います。

『理屈コネ太郎』は現在、2隻の船を運用しています。

1隻目は、250馬力船外機を2機搭載した28Ftの高速モーターボート。この船には寝室2つ、シャワー兼トイレが完備され、海況が良ければ40ノット超の速度も体験できる高性能な新艇です。(最高速は現在38ノットを記録)

そして2隻目が、今回の主役である1995年建造のヤマハ製31Ftセイリングクルーザー。中古艇ながら、2023年2月にロープ類とセイル(メイン、ジブ、ジェネカー)が新品に交換されており、GPSとオートパイロットが装備された状態で手元に来ました。この船は、初心者ながらソロセイリングを目指す『理屈コネ太郎』の理想にぴったりの一艇です。

Contents

ヨットを選んだ理由

この31Ftのヨットは、快適性を追求したクルーザーではなく、レーサーに近い設計が特徴です。派手さや豪華さはなく、シンプルで実用的なデザインが気に入りました。艇内の天井は低く、明り取りも最小限ですが、こうした素朴な仕様が「操船に集中できる船」として魅力的に映りました。また、ティラー(舵棒)を採用しており、低姿勢で操船できるため、スプレーを回避しやすくコックピット内の移動も快適です。

独学でソロセイリングを目指すための課題リスト

以下は『理屈コネ太郎』が設定したステップバイステップの課題です。すべてソロセイリングを前提としています。

  1. セイルとロープ(ハリヤードとシート)の関係性を理解する。
  2. 離着岸の習得。
  3. 機走での操船に習熟する。
  4. オートパイロットの使用法を理解する。
  5. 海上でメインセイルの上げ下げを習得する。
  6. メインセイルのみでの帆走をマスターする。
  7. メインセイルのみでのタッキングができるようにする。
  8. 海上でジブセイルの上げ下げを習得する。
  9. メイン+ジブでの帆走を習得する。
  10. メイン+ジブでのタッキングを習得する。
  11. メイン+ジブでのジャイビングをマスターする。
  12. ジェネカーの上げ下げを習得する。(他のセイルは使用しない)
  13. ジェネカーのみでのセイリングに慣れる。
  14. メイン、ジブ、ジェネカーを必要に応じて併用・切り替えできるようになる。

独学で学ぶメリットと方法

ヨットスクールやレンタル艇も選択肢としてありますが、自分の船を使う独学には以下のような利点があります。

  • 自分のペースで学習できる。
  • 手続きや制約が少なく、自由度が高い。
  • 自分の判断と行動に基づいて経験を積むことで、実践的な知識を効率的に得られる。
  • オーナーとしての責任感がスキル向上に直結する。

課題をクリアするために、航海前には頭の中で作業をシミュレーションし、海から戻った後は問題点を洗い出して改善を繰り返します。このようにして、2023年の夏までに穏やかな海況であれば14番目の課題までを達成しました。

シーマンシップの重要性

ソロセイリングには、さまざまな知識や技能が求められます。こうした技術は「シーマンシップ」と呼ばれ、船舶を安全に運用するための基本的な能力を指します。独学でこれを身につけるには、集中力と試行錯誤が必要ですが、それ自体が楽しい時間です。

自分の船に全責任を負いながら、他の船舶やマリーナスタッフ、海上保安庁に迷惑をかけないよう十分に安全を確保しつつ、セイリングの奥深さを学んでいきます。

今回の記事が、31Ft級ヨットでのソロセイリングに挑戦したい方の参考になれば幸いです。

今回は以上です。

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