所変われば品変わる。国が変われば制度も変わる。タイトルの”Doctor of Osteopathy “(英語版Wikipediaの当該頁を開く)とは米国では正規の医師である。
米国で医師と言えば “Doctor of Medicine” あるいは “Medical Doctor”、略してMDであるが、”Doctor of Osteopathy” 略して DOも医師なのだ。
米国に留学した日本人医師がこの事を知らずに、名刺にD.O.と記載されていた米国人同僚が気胸の手術をしているのを見て驚いたという話を聞いた事がある。
Osteo-という接頭語が骨を意味する事を知る人なら、D.O. が M.D. とequivalent であるとは到底想像しえないだろう。
名は体を表すというが、それは必ずしも正しいわけではないのだなあ。
D.O. が M.D. とequivalent なのは、米国の医師養成課程の成立の歴史的経緯を知らないとなかなか日本人には理解できない。
日本人は米国の医師養成課程成立の歴史など知らないから、医師のうち少なくない割合がD.O.である事も当然知らないのだ。
合衆国にはPodiatry(当サイト内『Podiatryをご存じ』の頁を開く)という医療分野があり、Podiatristという医療専門職がある。
Podiatryに相当する分野も専門職も日本にはない。だから、日本人はPodiatryを理解に苦しむ。
国が違えが制度も違うのは多くの人が知っている。
ただ、その違いの細部までは知られていないのが普通だ。
時々、諸外国の制度比較みたいな調査が行われているが、こうした細部にまでは踏み込めていたら、もっと有益で面白くなるにちがいない。トリビアみたいな感じで。
米国の事情に対してすらこうなのだから、フランスやドイツの医師養成課程制度は殆ど知られていないだろう。
今回は以上。
当サイト内の他のコンテンツにご興味あれば下記よりどうぞ。。
『人生のヒント一覧表! 人生はスイスイスイ!』へは”ココ”をクリック
『当サイト内コンテンツのページ』へは”ココ”をクリック