理屈コネ太郎のGRヤリスはRZHPなので、オープンデフで雪道を走ったらどんな感じなのかは、正直いって分からない。
しかし、理屈コネ太郎がなぜRZHPを購入したかの理由を説明すれば、オープンデフで雪道を走る意味を想像するヒントにはなるかと思い、本稿を記述する事にした。
最初にお断りしておきたい。本稿の内容は、実際にGRヤリスRZやRCで雪道を走ったらどうなのかというピンポイントの疑問をお持ちの読者にはあまり役に立たないと思う。
本稿がお役に立てるのは、GR-FOURだからオープンデフでも十分なのではないか?とお考えの諸氏。
以下、いつものように全て理屈コネ太郎の管見内の独断と偏見による私見である旨を銘記して読み進めて戴きたい。
結論から先にいうと、オープンデフでも十分かもしれないが、不十分かもしれない。しかしもし良い走りを狙うならLSDは入れておいた方が、その狙いが当たる蓋然性は高いと考えるのが妥当だろう。
GR-FOURだからオープンデフでもオッケーなんじゃないか…では、せっかくGR-FOURにした意味を薄めてしまう。
さて、オープンデフの困った点は、駆動輪の荷重や接地面とのμに極端な左右差がある場合、空転するホイールに回転が持っていかれてしまい、高荷重であったり高μ接地している側の車輪が回転せずに接地面にトラクションが掛けられないこと。
雪道では、路面の状況は一般の舗装路より様々である。水平で平坦な舗装路の上に薄っすらと雪が積もった道と、轍のある舗装路の上に数日前の積雪が所々に残るような道とでは、路面状況は全く異質と言ってよいと思う。
多種多様な雪道に於いて、オープンデフのGR-FOURが有利に働く場面は、もしかしたら多少はあるかも知れないが、恐らく殆どの場面でLSDアリの方がトラクションを効率よく路面に伝える事が出来るだろう。
だって、LSDはそのための機構だから。
言い換えれば、多種多様な雪道を想定するとトラクション伝達においてオープンデフだとせっかくのGR-FOURのメリットを最大限に生かせないって事になる。
問題はLSD追加分のコスト増が、具体例を挙げればRZとRZHPの価格差が、LSDのトラクション伝達能力向上に見合うかという一点に集約される。
さて、そろそろ理屈コネ太郎なりの結論をお伝えしよう。
水平で平坦な舗装路に薄っすらと雪が積もった程度の道ならば、タイヤさえ問題なければオープンデフでも十分に愉しいと思う。
その理由は、路面が一様なのでμに極端な左右差はないと思うから。
正直に白状すれば、その程度の雪道ならば、理屈コネ太郎ごときヘッポコドライバーにはオープンデフなのかLSD付きなのかの区別はつかない。
しかし、路面に凸凹やヌカルミがあったり、あるいは轍の傾斜が原因で、タイヤと接地面のμや荷重に大きな左右差があると、オープンデフではトラクションが掛らないという悔しい状況を経験するかも知れない。
読者諸氏がもしGRヤリスRZやRCを運転を愉しむためのクルマとして捉えるなら、このトラクションが掛らないなどという状況を甘受できるだろうか?
そして、それを甘受できる人がGR-FOUR付GRヤリスを購入するだろうか?
言い換えると、GR-FOURなのにオープンデフって、原理的に矛盾してね?ってハナシ。
じゃなんでRZとかにLSDナシ設定があるかといえば、それは購入後にオーナーがお好みのLSDを入れてね…って事なのだと思う。
タイムを測って実際にどっちが速いとかではなく。また自分が運転して本当に差異を体感できるとかでもなく。運転するFunを第一の目的としてGRヤリスを購入するなら、どうしたって気分的にLSD付じゃないとオーナーとして合理的一貫性が得られないのではないだろうか?
こういうミーハーな浅い理由で理屈コネ太郎はRZHPを購入した次第。
GRヤリスオープンデフで雪道を走った経験はないし、おそらくこれからもないだろう。だから、LSD付とオープンデフが実際にどのような路面でどのように違うのかを語る資格は理屈コネ太郎にはない。
もし、私が走行環境や目的によってギア比やLSDなどの、足回りなどを色々と交換して遊べるレベルのドライバーだとしたら、ギア比や機械式LSDや足回りやブレーキなどをいじる事を前提に素に近いRCを購入するだろう。
でも、理屈コネ太郎は、名前が示す通り理屈をコネるだけのヘッポコドライバーだから、オープンデフのGR-FOURには「?」なのである。
ちゃんとトラクションが掛っていると思えるクルマで「あ、いまのコーナー良かったよね!」と自画自賛して満足する、そんな程度のドライバーなのである。
勿論、コスト増を承知で自分好みのLSDを後付でクルマに組み込むつもりなら、オープンデフのGRヤリスを購入する意味はあると思う。
繰り返して恐縮だが、RZやRCはそういう人のための設定だと思う。
でも、多少の性能低下を我慢して乗ろうと思うならオープンデフはちょっとお…。だってせっかくのGR-FOURだし。
たぶん、TOYOTA的には理屈コネ太郎のように自分で考えたくない人にはRZHPを、ちょっと考えて実践したい人にはRZを、ゴリゴリに考えてガンガン実践したい人にはRCを設定しました、って事なんだと理屈コネ太郎は解釈している。
故に、机上の理屈による心理的満足感を得たいのであれば、RZHPが一番安価で確実な解答なのだ。
今回は以上。
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