GRヤリス 納車後2年経って思う事

早いもので、GRヤリスを購入してから2年が経過した。本ページではその間の気づきを共有したい。

以下はヘッポコドライバー『理屈コネ太郎』の管見内での独断と偏見による私見であることをご銘記のうえ読み進めて戴きたい。

結論をいうと、GRヤリスRZHPは実に痛快なクルマだ。乗るたびに、走るたびに感動を与えてくれる。

因みに『理屈コネ太郎』はタイムアタックには全く興味がない。自分が運転して痛快とか面白いかとか、気持ちいいとか、そういう主観が全てである。

それは多分、サーキットを走るとヘタクソなのがバレるし、タイム計測すると遅いのが判明してしまうと自覚しているからだろう。

それに本音をいうと、サーキット走行するとメーカー保証の対象から外れてしまうのも不安ではある。

納車後2年で走行距離は17000㌔くらいかな?

購入して8か月のノート4WDが26000㌔だから、要するに普段使いの乗り易さと使いやすいさは圧倒的にノートの方がうえ。

GRヤリスはなんとか生活クルマとして使用できるが、でもそれは色々と我慢してのこと。

GRヤリスRZHPは生活クルマなりの使い方をしているよりも、いわゆる飛ばした走り方をした方が、機械として調子よいように思われる。

その調子の良さは、シートとハンドルとフロアとペダル、つまりドライバーとクルマの接点の全てで感じられるように思う。

自分のテクニックの範囲内で、GRヤリスの美味しい走らせ方がわかっているのに、わざわざ美味しくない走り方でクルマを運用する必要はない、と『理屈コネ太郎』は考えるタイプ。

その点、ノート4WDは実に良いクルマだ。どの速度域でも、どういう状況でも決して美味しくないって事はない。

プロパイロットが運転作業の一部を肩代わりしてくれるし、モーター駆動なので加減速がスムースだし、ガソリンはレギュラーで燃費も悪くないし、4ドア(5ドア?)だし。

電欠で大雪の日に立ち往生する事もない。それどころか、e-POWER 4WDの緻密な制御のおかげで、むしろ他のクルマよりも安全快適に積雪路を走る事ができるだろう。(実際に出来た。詳細はココをクリック

ワインディングを走ろうと思うと何も起きない凡庸な印象しかないクルマだが、ノートはそれで全然オッケー。

でも、ワインディングの脇道を探検しちゃおうかなぁ…なんて時にはノートe-POWER 4WDは頼りになる。

純正ナビのユーザーインターフェースの出来が悪く、経路検索はgoogle mapよりドン臭い事が頻繁にあるのが不満といえば不満。行きたい場所を文字検索するのが面倒な方式だし、告知のタイミングがズレてるし、ときどき嘘を言うし。

それはともかく、何処かに用事があって移動する際は、ノートがあるのにGRヤリスに乗るって発想は全く湧いてこない。

目的地が遠方であるほど、その発想はない。

それは勿論、GRヤリスはフルバケットシートに換装しているから乗降だけでも面倒臭いってのはあるが、それを抜きにしてもMTは正直いって面倒臭い。

GRヤリスの車両感覚の掴みにくさは生来の特性だが、シート換装で視点が下がったのでますます車両感覚が掴みにくくなった。

初めて行く道は正直いって怖い。そのためか、基本的にはいつものワインディングと決まった道しかGRヤリスでは走らない。

決まったルート限定だが、車両感覚の掴みにくさや視界の悪さには慣れでなんとかなる。

慣れたルートではもう殆ど怖い事はない。ただ、その心境に至るまであっちこっちぶつけたり擦ったりしたけど。

では、ノートは移動が楽なだけのクルマかというと、そうとも言えるしそうでないとも言える。

運転好きなら誰でもわかる、ノートも乗っていて楽しいクルマなのだ。だから走行距離も伸びるのだろう。

快適な室内で考え事をしたり、you tubeを聴いたりできる。景色を楽しむ事も、ちょっとした探検だって出来る。リアシートをたためば結構な量のモノが積める

翻ってGRヤリスはどうか。

GRヤリスは加減速やコーナーを攻めたりするのが楽しいクルマなのだ。運転するのに忙しいし、また運転以上にGRヤリスでやりたい事はない。

そういうクルマは他にもある。おそらくスイスポやGTRはそうした類だろう。海外製品まで視野を広げればもっとあるだろう。

でも、『理屈コネ太郎』のスポーツカー観に、ドンピシャに最も近いのはGRヤリスRZHPしかないのだ。

『理屈コネ太郎』のスポーツカー観には車体サイズや駆動方式や価格やメンテナンスクオリティーも含まれている。

そしてなにより現在の技術で作られたクルマであることが重要。

昭和のクルマ好きの常で、『理屈コネ太郎』も旧車にいれあげた時期があった。

旧車は少しの期間でも放置するとすぐに調子が悪くなる。地中海にブーツ状に突出する形の国のクルマはとくにそうだ(新車だってそうらしい)。すると、周囲のクルマ好きは「もっと乗ってあげなきゃ。乗らないのが悪い」みたいな事を言う。

乗ったって壊れる方が修理するより速いし、名人と言われる人に頼んで何度も修理したって治らない問題だらけだし、頻繁に乗る事で調子を維持している旧車なんて実際に見た事がない。

こういう人達と旧車の面倒臭さが嫌で私は旧車に一切興味が湧かなくなった。

いやそれは正確ではないな。正しくは、私が好きなのは愉しく運転することであり、私が好きなクルマは時間があって気分が乗った時にパッと乗れてメチャクチャ痛快なクルマだ…という事に気が付いたのだ。

あくまで人間が主で、クルマは従なのだ。

運転して愉しむという行為にチャレンジ性は見いだせるのだが、クルマの調子を維持する事にはチャレンジ性を見いだせなかった。

少し話は逸れるが、デジタルカメラが隆盛を極めている昨今、フィルムカメラやフィルム写真に面白みを感じる人達がいる。

その気持ちは『理屈コネ太郎』にも理解できるし、実践もしている。

フィルムカメラのメカニカルなシャッター音やカメラ本体が放つ匂いには魅了されているし、フィルムを巻き上げる時の感触は堪らない。

もちろん、フィルム写真そのものにも面白みを感じている(当サイト内関連頁はココをクリック)。

しかし、”撮影を愉しむ”行為を今日的基準に於いてより良く達成しようとすれば、選択する機材はもはやデジタルカメラとその周辺機器になるのが必然だろう(当サイト内関連頁はココをクリック)。

かつてのフィルムカメラでは到底かなわなかった撮影を、今のデジタルカメラなら難なく実行し、段違いの速さで可視化しネット上にアップする事が出来る。

スマホならもっと簡単にできるという主張にも、今は一理あると認めざるをえない。

同様に、”運転を愉しむ”行為を今日的基準でより良く達成ようとすれば、乗るクルマも最近の思想で構築された最近のクルマに落ち着くと『理屈コネ太郎』は思う。

パソコンやカメラなどの電子機器と同様に、歯車やオイルや半導体やソフトや配線技術も著しく進歩しているのだ。何十年前の歯車は、現代に制作された歯車とはもはや違うのだ。だから工業製品としてのクルマは全部品的に進歩している。

その進歩の方向が、たとえば日産ノートのようであったり、海外ではテスラであったり、色々な方向性があるのだろう。

そういう数多ある方向性の中で、私がスポーツカーならこんな方向性がいいんじゃね?という方向に最も近い方向を向いていて、かつ最新で現実的価格のクルマが偶然にGRヤリスRZHPだった…という事だろう。。

私は試乗せずに購入したが、なぜ試乗もせずにこのクルマの購入に踏み切れたかというと、豐田章男社長が広告に出演してGRヤリスの開発方針を述べており、その内容が私がスポーツカーに求める方向性に極めて近かったから。

最高経営責任者が広告に出て言う言葉以上に信じられる広告があるだろうか?

加えて、2010年の米国下院での聴聞会に向き合った彼の姿勢に『理屈コネ太郎』は感銘をうけていたってのも根底にある。

あの豐田章男社長がそういうのだから、そういうクルマなのだろう。っと素直に思えたし、そういうクルマの”そういう”部分が私のスポーツカー観にかなり近かったのだ。

そして、実際に購入して2年で17000㌔くらい運転してみて、私の期待は裏切られなかった。

ガソリン自動車の、現時点における、現実的な価格帯の最高の工業製品としての市販車スポーツカーの走りを、今の私は体験できているのだ。

時代の要請なので、安全装置は付いているし、電子的な介入だらけだろう。安全運転支援装置もオプションで装着できる。

市販車として普段使いも可能なクルマの体裁はととのっているが、本質的には積極的に運転操作を愉しむたのめクルマなのだ。

そして、これは私の想像だが、このクルマがターゲットにしている客層は私のような運転をカッコいいと思っているアマチュアだと思う。

プロのレーサーなら、レースで勝てるならどんな出自のクルマであろうと速くて危険が少なくて、そして運転がラクなクルマを選ぶはずだから。

これからプロになろうとする若い人達には練習用にはこのクルマは高額すぎるから。

いやそもそも、生活するために死ぬほど練習しているプロレーサーはプライベートでは運転の面倒なマニュアル車に乗りたくないのではなかろうか。

とにかく、クラッチ切ったり繋げたり、シフトチェンジしたり、そういう作業の結果として自分の狙った走りに少しでも近づきたい。その為には頭と身体に負荷を多少かけても大丈夫っていう、運転がアプリオリにカッコいいとおもっているアマチュアな人だけしかスポーツカーには乗らないだろう。

もしかしたら”サーキットの狼”とか、”紅いペガサス”とかを読んで、「かっけえ~」と思った時のあの感覚を、大人になったいま追体験しようとしているだけなのかも知れないけど。

あの感覚を自分のタイミングで追体験をするには、ちょっとした事ですぐにコンディションがすぐに悪くなる旧車に私は不向きなのだ。

確かにクルマの外観は年々格好悪くなっている。旧車には死ぬほどカッコ良いデザインがある。あんなカッコ良いクルマに私も乗りたい…と気持ちが疼くことはしょっちゅうだ。でも、カッコウではクルマは走らない。

正直に言おう、『理屈コネ太郎』はGRヤリスを惚れ惚れと眺めた事はない。

私的には、GRヤリスの外観は少々修正を加えた後に不問に付す…ということで落着させた。

と、色々な事を縷々書き綴ったが、要は、GRヤリスと過ごした2年間はこんな事を考える時間だったということ。

『理屈コネ太郎』が、運転をカッコイイ行為だと思い続けているかぎり、あるいはGRヤリスRZHP以上に私が思うスポーツカーの方向性に近くて価格も現実的で最新技術で作られた内燃機関エンジン車が登場するまでは、このクルマに乗り続けようと思う。

2年前と同様に今も、『理屈コネ太郎』のスポーツカー観ではGRヤリスRZ(とRC)以外に選択肢はない。

今回は以上ん。

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