電スロなどの電子制御介入による違和感?

結論から先に述べると、鈍感な『理屈コネ太郎』にはGRヤリスの運転に電子制御介入による違和感は全く感じない。

これまでのクルマ遍歴で最も違和感のないクルマの一台と呼びたいくらいである。

例えば低速走行時にアクセルを一気に床まで踏み込んでもエンジンが反応しない(これってバリバリワイヤー引きだったキャブ車だと当然じゃなかったかな?むしろカブラないようにエンジンの回転上昇のチョイ先くらいの踏み方が推奨されていた記憶が…。間違ってたらゴメンなさい)とか、低回転時にアクセル踏み込み量以上に回転が上がるとか、そういう違和感は全然ない。

『理屈コネ太郎』はメーカーという組織はユーザーを信じていないから小細工すると昔っから思ってたし。多くの台数を売るためにそれっぽいメカニスムを実装してクルマ好きに刺さる広告も打つし。

良い意味でも悪い意味でも、ありとあらゆるユーザーを想定してクルマを作るのがメーカーだと思ってたし、それによって収益を上げて雇用を維持するのが彼らの仕事だ。

大きな利益を目指すメーカーは、お客一人ひとりの好みに合わせてはいられない。多くの人が同じ製品を買うから一つの製品の価格が現実的なのだから。

『理屈コネ太郎』が内燃エンジン観を持ち始めた頃からこれまでのモーターサイクルやクルマの変遷をざっと振り返ってみると、市販車に搭載される内燃機関は様々な規制や経済情勢に縛られ、ある時は骨抜きにされ、ある時は磨かれてきた。

正直に言えば『理屈コネ太郎』のこれまでのモーターサイクル歴やクルマ歴のなかで、機構としてまともに作動しない旧車(新車でも酷い外国車とかもあった)とか、一定速度を超えるとキンコンカンコンと耳障りな音を立てる国産車とか、ハンドル切るとおかしな感じのするFF車とか、すぐになんかのリミッターに当たるエンジンとか、前後で妙な効き方のブレーキシステムを持つモーターサイクルとか、どんなクルマやモーターサイクルにも強烈な違和感はあった。

体験した限りの、いつの時代のどのクルマにも違和感だらけであった。慣れて慣れる違和感もあったし、どうしても棘のように痛みにちかい不快感が続く違和感もあった。

既述した、ユーザーを信じていないと感じる事に由来する違和感以外にも、メーカーが行政や警察に媚びてる違和感もあったりする。

で昨今、GRヤリスの電子制御の介入についての動画や情報が多い。

殆どは発信者自身の好みやクルマ観と、GRヤリスの現実との相違をクールに端的に述べているだけで、それはそれで事実だと思う。なかなか参考になる情報は多い。

でもGRヤリスが、今日の色々と複雑な社会情勢の中でトヨタが作った特別な車種である事は、これまた間違いのない事実である。

だから、GRヤリスを欲しいと思った人は、その思いに間違いがないと自信を持って欲しい(もちろん購入や走行は自己責任で)。

競技を視野に入れて開発された市販車(もしかしたら本当はそんなモノはあってはならないとするのが行政や警察のホンネかも)は、競技での実績が全てと言えば全てである。

しかし『理屈コネ太郎』自身は競技参加に興味はないし、サーキット走行すら面倒臭いと思っている。

ではGRヤリスの何にときめいたのか。それは、このクルマなら思い立ったときにいつでも走れるなあ…、走ればきっと気持ちいいだろうなあ…、愉しいだろうなあ…って予感だ。しかもGRgarageのサービス付で。

その予感は100%当たってた。

GRヤリスを欲しいと思ったそこのあなた。その気持ちと期待は間違っていないと思う(責任は持てませんが)。

過去のチューンドカーと比較してまだ走り出したばかりのGRヤリスに厳しい評価をする人達はいるが、実は彼らもGRヤリスを磨いている人達なのだ。

現代の新車で、メーカー側の勝手な都合の介入制御のない市販車なんて多分ないし、メーカーだって多数の当局やステークホルダーを敵に回してまで尖ったクルマは作りにくい。

行政や警察はその代表として、殆どの人が思いつくだろう。『理屈コネ太郎』がもうひとつ思いつくのは、保険会社である。

保険会社は、車種、運転者年齢別(もしかしたら性別も)、事故の原因その他について詳細なデータを持っている。このデータが、メーカー側の自動車開発に影響を与えないはずはない。

違和感に話を戻すと、そもそも、時速100キロ超での移動なんて、江戸時代の人間からしたら違和感の塊でしかないはず。

要は、何を基準に評価して、違和感を受け入れて、慣れて、愉しめるか、それだけだと思う。

もちろん、受け入れられない違和感はある。その場合は諦めるしかない。愉しむためのクルマに無理して乗っちゃストレスになるだけだから。

ただ、競技やチューニングで生活しているプロの立場からすると、このクルマの電子制御改変の困難さが腹立たしいのは理解できる気がする。

このクルマに特別な思い入れがなかったら、他の車種を弄って競技したり、ビジネスした方が良いと考えるのも合理的だろう。

その意味で、そういう人達にとってGRヤリスは残念な(本当はどうでもいい)クルマなのだ。

繰り返して恐縮だけど、GRヤリスに何かを感じた人になら、その予感は当たっていると『理屈コネ太郎』は思う(購入や走行は自己責任でお願い)。

何故ならその予感がすでにGRヤリスへの特別な思い入れだから。こんごトヨタがGRヤリスをどのようにアップデートしていくかが楽しみだ。(と思っていたら、2024年1月にGRヤリスのマイナーチェンジとその仕様が発表された。その内容をみると、かなり走りに重点をおいた進化であると分かる。GRヤリスはやっぱりホンモノなのだ!)

今回は以上。

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