本ページでは、2020式GRヤリスにフルバケットシートを導入して得たもの、失ったものを、理屈コネ太郎の管見内の独断と偏見による私見、すなわち知ったかぶりを記述したい。
2020年式GRヤリスの場合、GRヤリスRZHPの走行性能を身体の真芯で感じたいなら、フルバケットシートは絶対に導入した方がいい。
サイズとポジションの合わない標準シート(20~23年式は特に)ではクルマの挙動を緻密に感じる事ができないから。
クルマの挙動を身体の真芯で緻密に感じれば、どんなクルマだって楽しくなる。ましてや、GRヤリスだ。最高に愉しい。
さて、標題とおり、GRヤリスにフルバケットシートを導入して、約500キロ高速道路を連続走行した段階での得たもの失ったものを共有したい。(本頁記載2021年3月、現時点での最終ブラッシュアップは2024年3月)
導入したのは、BRIDE ZEIG IV。理由は手脚の短い日本人に向いていると聞いたから。
手足の長さに自信があるのなら、他のモデルでもよろしいだろう。
『理屈コネ太郎』の場合、費用対効果から導入は運転席のみ。
値段の関係でアラミドなし。タイト感を味わいたいのでワイドじゃない方。装着位置は暫定でとりあえず前後とも一番低いところ。(写真1)
腰背部のフィット感はまだまだ改善の要あり。なので、ここも工夫の要ありだ。(写真2)
シートベルトはノーマルのまま。
フルバケット導入して良くなった点の第一はクルマの挙動を体幹で感じられる事だが、それ以外でいうと巷間いわれる通り、疲れにくく腰が痛くなりにくいこと。これは本当。
それは恐らく、臀部から腰部がしっかりとシートでホールドされているので、そこらへんの筋肉群が余計な仕事しなくてもよくなるからだと思う。姿勢を保つために力まなくて良いのだろう。
人間は姿勢を保つために、無意識に多様な筋肉を繊細の運動させているのだ
フルバケのホールドによって、筋肉の負担が減るのだろう。よって腰痛にもなりにくいのではないか…と『理屈コネ太郎』は推察している。
シフトノブの相対的位置が抜群に良くなった。また、脱力しても脚が開かないのでクラッチ操作がしやすい。よってシフトチェンジがメチャクチャ楽しくなった。(その後、CAE社製ウルトラシフター(写真3)というクイックシフターを導入して、さらにシフト操作が楽しくなった、詳細は”ココ”をクリック)
フロントガラスの角度と着座位置の関係から、視界が広くなったと思う。そのトレードオフとして、ウインドガラス下端から下方への死角は広がって路面は見にくくなった。
なので狭い不慣れな道を運転するときには最新の注意が必要だ。
あ、それから、あまり知られていないらしいのだが、ルームミラーは裏側にジョイントが2つ仕組まれているので、上下の位置をかなりの幅で変更できる。なので、着座位置低下でルームミラー越しの後方視界の悪化は殆どない。
シート交換後、すぐに東京から北陸まで高速道路で連続500キロ走行してみたが、飛躍的に運転しやすくなった印象。
それから、これは私だけかも知れないが、フルバケットシートが身体を包んでくれるので、なんとも言えず心地よい。
まるで犬(あるいは猫)が飼い主に抱っこされて安心できる…みたいな。
ドアを開けてギュっと引き締まったバケットシートが見えると、ああカッコいいなあってなるのも、導入して良かった点だ。
で、欠点だが、既述したように着座位置が低くなったので車両感覚の把握がますます困難になった。
高速道路を流すぶんには支障はないが、雨や曇天の日に、建物の車寄せなどに設置してある縁石や車輪止めにホイールをガツンとやりやすいかも。運転席側のどらミラーによる資格は写真4を見て。(特に右ドアミラーによる死角については”ココ”をクリック)
だから、ガードレールのないクネクネした狭っまい山道、しかもぬかるんだ道とかはかなり危険だ思う。
谷底に落ちるかもしれない。(『コーナーをデッドに攻めて溝落とし…失敗』は”ココ”をクリック)
あと、交通状況のよくわからない街灯の少ない見知らぬ街の夜もかなり危険かも。
本日、『理屈コネ太郎』はシートの使用感を見極めるために東京から500キロ離れた北陸の街までGRヤリスで走って来ているが、マジに怖い。小雨降ってるし。
通勤クルマとして愛用しているプジョー208(旧型)では、この種の恐怖は殆ど経験しない。緊張せずに運転できる素晴らしい実に良く出来たクルマだ。(2022/Aprilより日産ノート e-POWER 4WDに変更)
おまけにGRヤリスほどではないが、結構速い車でもある。街中から高速道路まで便利に使える。
別ページの記事『メーカーオプションとリセールバリュー』では安全運転支援装置やナビはリセールバリュー的に見合わないと書いたが、もしメーカーオプションでこの恐怖が完全に払しょくできるなら購入しても良いかな…って今は思っている。
あ、因みに理屈コネ太郎がこのクルマに実施するカスタムは基本的に車検対応&コスパ良好&比較的簡単にノーマルに戻せるのが前提である。
なので、大変だけど取り外したシートは保管している。
その理由は『リセールバリューとカスタム』に詳述したので時間があったら参考にしてね。
『本当に好きで購入したモノは30~40年後にお宝になる』で書いたように、多少無茶なカスタムをしても、40年絶てばヴィンテージ?ネオクラシック?的なお宝になるのだけれど、理屈コネ太郎は年齢的にそんなに待てない。
理屈コネ太郎がGRヤリスを手放すとしたら、10~20年後くらいで、それは中古車として相場がかなり低くなる時期のような気がする。
溜息が出る。
すこし余計はハナシが長くなってしまった。本題に戻って纏めよう。
フルバケットシートに交換して得たのものは、
- シフトノブやステアリングとの相対的位置関係改善によるドラポジの改善、
- 抜群のクルマとの物理的一体感と腰の疲れにくさによる痛快な運転感覚
- 上方の視界の改善。
失ったのは
- 乗降のしやすさ
- ノーマルシート内蔵エアバッグによる安全性
- 下方視界
- 貯金残段
【得たもの】>【失ったもの】で、理屈コネ太郎は大満足である。
今回は以上。
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