カスタム(改造)を施したクルマのリセールバリューがどう変化するのか。この疑問は、多くのクルマ好きにとって重要なテーマだ。結論から言えば、カスタムがリセールバリューを上げるケースもあれば、逆に大きく下げるケースもある。ここでは、リセールバリューに影響を与えるカスタムの要因と、賢いカスタムの考え方について解説する。
Contents
1. リセールバリューとカスタムの基本関係
クルマの価値は「需要」によって決まる。人気車種であれば高く売れるが、需要の少ない改造車は市場価値が低下しがちだ。メーカー純正の状態が好まれる理由は、万人受けしやすく、中古車市場でも買い手が付きやすいためだ。
カスタムは所有者の好みを反映したものだが、その「個性」が中古市場ではマイナスになることが多い。特に、エンジンの改造や足回りの大幅変更は敬遠される傾向が強い。
2. リセールバリューを下げるカスタム
リセールバリューを大きく下げるカスタムの代表例を挙げる。
- 過度なエアロパーツや外装変更:派手なボディキットやフルラッピングは好みが分かれ、中古市場では敬遠される。
- エンジン・吸排気系の改造:タービン交換や直管マフラーは、走行性能を上げるものの、保証や耐久性の面で不安視される。
- 足回りの大幅変更:極端なローダウンやオーバーフェンダーは、ノーマルに戻すのが難しく、査定で大幅減額される可能性が高い。
- オーディオ・電装品の改造:大掛かりなオーディオシステムやLEDカスタムは、純正戻しが困難であり、売却時の評価が下がる。
3. リセールバリューを維持・向上させるカスタム
逆に、リセールバリューを落とさず、場合によっては向上させるカスタムもある。
- メーカー純正オプションの追加:メーカーオプションのエアロやナビは、中古市場でも評価されやすい。
- 人気ブランドのホイールや足回り:BBSやRAYSなど、信頼性のあるブランドのホイールはプラス査定になることもある。
- 実用性を向上させるカスタム:ドラレコや純正風のカーナビ強化は、購入層のニーズに合致しやすい。
4. カスタムとリセールのバランスを取るには
カスタムを楽しみつつ、リセールバリューも気にするなら、以下のポイントを意識するとよい。
- 純正戻しが可能なカスタムを心がける
- 定番ブランドやメーカーオプションを優先する
- 過激なカスタムは避け、実用性を重視する
クルマのカスタムは趣味の一環として楽しむものだが、将来的な売却を視野に入れるなら、改造の方向性を慎重に考えることが重要だ。自分の好みだけでなく、市場のニーズにも目を向けたカスタムを意識すると、損をしにくくなる。
いっときの熱に浮かれてボディーやフレームに穴をあけたり溶接したりするとリセールは低くなる。ただし、このデメリットを回避する目的でボディーやフレームへの改変を隠そうとする意図が明らかになると、リセールは更に低くなってしまうので、ご注意を。
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