今年4回目のワインディングでの朝練を終えて、レンタルカートでの練習の成果か、少し後期型GRヤリス8S-DAT(以下、弐号機)と前期型(以下、壱号機)の走りの違いが分かってきたので、今回はそのご報告。
いつものように、本ページに記載する内容は理屈コネ太郎の管見内の独断と偏見による私見、すなわち知ったかぶりである旨をご銘記のうえ読み進めて頂きたい。
以下すべて、弐号機はスポーツモード、Dレンジ、トラックモード設定。
走行シーンは全長30~40のワインディングで、コースは覚えておらず、また全てブラインドコーナーであるとする。そのため、眼前のコーナーのRも、コーナーを抜けたあとの展開も不明とする。また、登山者や対向車などの存在も常に念頭に置くこととする。
Contents
コーナー進入時の違い
壱号機では、視認できる範囲の情報から、ブレーキングとシフトチェンジを行いつつ姿勢を安定させ、前輪に荷重を残しつつステアリングを切り始める。
ドライバーはブレーキングとシフトチェンジのマルチタスクを行う事になり、注意力が分散されミスも起こしやすい。また、クラッチを切るため路面に駆動力が伝わらない時間が僅かながら発生する。
弐号機では、ドライバーはブレーキングだけでコーナー進入時姿勢作りに集中できる。8S-DATが瞬時にギアを選択し変速するので、駆動力切れが起こらない。コーナー進入のための姿勢作の時間が、壱号機に比べて弐号機は短い。
そのため、ブレーキング開始ポイントが、弐号機の方が壱号機よりも奥になる。
コーナリング中の違い
壱号機では、コーナー進入時に選択したギアでコーナーを抜ける必要がある。コーナリング中に変速も可能だが、駆動力切れとクラッチ再締結時の姿勢不安定を引き起こすし、シフトミスの可能性を考慮すると、基本的にはコーナリング中の変速はリスキーであり回避したい行動である。
一方、弐号機では8S-DATの高度なセンシングと素早い制御で、コーナリング中に機械が判断して適切なギアに変速してくれる。その際の駆動力切れは起こらず、起きても問題ないくらい短く、姿勢の不安定化も全くない。
そのおかげで、弐号機ではコーナー途中にエンジン回転が上がり切ってしまったり、dパワーバンド以下の回転数でロールが大きくなりすぎる…などと言う事が起きない。
よって、高頻度でコーナリング速度が壱号機よりも弐号機の方が高くなる。
コーナー脱出時の違い
壱号機では、コーナー脱出時に回転数がパワーバンド外であれば、加速に向けての変速が必要になる。この場面でも駆動力切れの時間が発生することになる。
一方弐号機では、コーナー進入時も、コーナリング中も、コーナー脱出時も、8S-DATが適切なギアに瞬時に変速してくれる。駆動力切れは起きない、起きても極短時間である。
よって、脱出時においても、弐号機の方が壱号機よりも加速しやすい回転数を維持している。
弐号機の面白さ
人間よりも的確に素早く変速する8S-DATは、ではクルマをより面白いものにしたのかという問いを、弐号機納車依頼持っていたのだが、最近ひとつの回答を得た。
自分の運転スキルという雑味を取り除いた、クルマ本来の挙動を味わうという面白さがある…というと、すこし自虐的すぎるだろうか。
弐号機のタイミングに慣れると、弐号機の運転は実に面白い。特に、コーナリング中にフロントタイヤがinへinへと入っていく感覚は、すごくスムーズで滑らかでとても気持ちが良い。
どんな曲率が組み合わさった複合コーナーでも、何処までもクリアし続けたい…そんな気持ち良さがある。
壱号機では、自分のドライビングスキルがクルマ本来の動きを阻害していた…と、そんな風に感じられるのだ。恐らく、弐号機との一回目のワインディングで既にそれを感じたからこそ、理屈コネ太郎は弐号機に少しネガティブな印象を抱いたのかもしれない。
いまは、弐号機のにスムーズに壱号機を走らせてあげようという考え方に変わってきた。
弐号機は面白い。驚くほど速く、そして安定している。コーナリングでもそう感じるが、一番感じるのは追い越しするときだ。初めて弐号機で追い越しした時は本当に驚いた。
クルマとは、こう動くのか。
弐号機の運転はそういう驚きの連続だ。
まとめ
弐号機は自分の下手さを教えてくれたクルマであるし、まだ弐号機の速さの限界には全然到達できていない。そこを覗くには、自分のドライビングスキルを弐号機用に修正していく必要がある。
まだ少年時代、クラッチを繋いでスっと動き出す車体を感じたのがドライビング道楽の原体験だとすれば、自分の運転の至らなさを悟った事はドライビング道楽の第二段階かもしれない。
焦らず、安全に、そしてますます精進しようと思った。
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今回は以上ん。