小型船で東京湾を航行しながら、OM-1と12-100mm F4レンズを使って風景を切り取る。
そんな“撮影散歩”を楽しむには最高の日でした。今回は、歪みのない浮島の撮影を目的に出航したところ、予期せぬ出会いがありました。なんと、海上でSUPに挑戦している4人組に遭遇したのです。
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出航の目的は「歪まない浮島」
前回、ゲストを乗せて東京湾に出た際、浮島の撮影に挑戦しました。しかしそのとき使用したのは魚眼レンズ。画角は広いものの、画像の歪みが目立ってしまい(歪んだ浮島に関する記事はコチラをクリック)、美しい輪郭を記録するにはやや不向きでした。
そこで今回は、OM-1にM.ZUIKO 12-100mm F4 IS PROを装着。焦点距離と画質のバランスに優れたこのレンズで、歪みのない浮島を記録することを主目的に、再び東京湾へと船を出しました。
東京湾を南下中、沖合に見えたのは…
航路は房総半島寄りを南へ進むルート。すると、海面に浮標とは異なるシルエットが見えました。
望遠側の100mmで捉えてみると、それはなんと――人間の姿。しかも4人組。SUP(スタンドアップパドルボード)に乗って、沖合800メートル以上の地点をゆっくりと移動しているようでした。
デジタル的に画像を拡大し、彼らの様子を確認。特に救助を求めるような動きは見られなかったため、そのまま浮島を目指して航行を続けました。

デジタル的に拡大していくと…

え、人間ですか…?

SUPっぽい…

彼らは海岸から約800メートル以上離れていたと思われます。安全面での不安もよぎりましたが、ゆっくりと距離を縮め、彼らの視界に入る位置まで進みました。特に救助を求めるような様子はなかったため、そのまま進路を浮島に向けました。
12mm広角での浮島撮影に成功
目的地である浮島に到着。前回の反省を踏まえ、12mmの広角端を使って慎重に構図を調整しながら撮影しました。
結果は上々。魚眼レンズに見られたような歪みはなく、OM-1と12-100mmの描写力の高さが際立つ一枚が撮れました。
派手な写真ではありませんが、「記録として残す」という意味では満足のいく仕上がりとなりました。

帰路で再び出会ったSUP挑戦者たち
帰り道、往路で見かけたSUPの4人組を再び発見しました。今度は少し距離を縮め、100mmで撮影。拡大した画像からは、彼らが何かを話し合っている様子まで読み取ることができました。
天候は快晴で、波も穏やか。ただし、海岸からの距離と直射日光、そして往復での風の向きなどを考えると、あのチャレンジには相応の準備と覚悟が必要だったはずです。
私は正直「自分だったらやらないな」と思いましたが、だからこそ、彼らの挑戦には敬意を表したいと感じました。ただの無謀な人達かも知れませんが…。

今回は、東京湾で出会ったSUP挑戦者たちと、浮島の美しい風景を記録した航海の話でした。勇敢な冒険者たちの姿が印象的な一日でした。
OM-1と船上撮影の相性
今回のように、揺れる船上で被写体を追う場合、カメラの性能とレンズの扱いやすさが大きな助けになります。
OM-1は、強力な手ぶれ補正と高速AFによって、船の上という不安定な撮影環境でも頼れる存在です。
広角での記録から望遠による被写体の確認まで、一つのレンズで対応できる12-100mmは、小型艇との相性も抜群です。
まとめ:出会いは計画を超える
浮島を撮るために出た航海で、思いがけずSUP挑戦者たちの姿をカメラに収めることができました。
OM-1と愛艇で海に出れば、どんな偶然に出会うかわかりません。
それこそが、船上からの撮影散歩の魅力だと感じています。