キャリーとビッグは2人で一緒に住むためのアパートメントを探していたところ、予算オーバーな案件ながら、理想的な物件を見つけた。2人はそこに住むことにする。
サマンサはスミスをハリウッドに売り込むためにロスアンゼルスに拠点を構えて生活している。ビジネスは順調な様子。
ミランダは仕事に育児に認知症の義母の世話にと、とにかく時間がなくて、スティーブとのセックスも早めに済ませたい。
シャーロットは誠実な夫と中国から迎えた養子に囲まれて幸せな生活を送っている。
とにかく、4人4様に幸福な生活を送っている模様。
そんなある日、仲良し4人組は、大富豪に捨てられた女性が、大富豪から送られた宝石類を出品するオークションに出かける。
そこで、大富豪に捨てられた女性が結婚さえしていればこんな惨めな境遇にならなかったのに…というハナシをキャリーは耳にする。
そこでキャリーはあるとき自分がビッグに飽きられて放り出されないように、新居の購入資金に自分も出資するとビッグに言う。そうすれば簡単には自分が放り出される心配がないからだ。
しかし、ビッグはキャリーを放り出す事などない、なんなら結婚でもする?みたいなノリの会話から、2人は結婚することに。
キャリーは自分のアパートを売る事に。引っ越しの荷造りにはサマンサも加わって、4人で数日かけて完了する。
キャリーとビッグは結婚式について準備をしていくが、最初は比較的小規模にしようと思っていたウエディングが、キャリーを応援したい人々で参加人数が膨れ上がり次第に大がかりになっていく。
またキャリーが仕事をしているハイクラスなファッション雑誌VOGUEがキャリーの結婚をフィーチャーすると言いだした。結婚式はますますオオゴトになってくる。
しかしビッグは、過去に2回も結婚に失敗した男だ。派手で人目を引く結婚式を挙げる事で、世間から冷たい視線を浴びかねない。
ミランダの夫、スティーブはミランダが多忙でセックスの時間さえ削りたい事が原因なのか、他の女性とセックスしてしまう。
そして愚かな事に、その事実をミランダに告げて許しを請うのだ。当然ミランダは許せない。
そして、結婚式の前夜祭で、他の女性と浮気をしたスティーブがミランダに謝りに来るが、ミランダは許せない。
その時、声をかけてきたビッグに「結婚なんて地獄だ」みたいな事を口走ってしまう。ミランダはミランダでスティーブと築いてきた生活や信頼が一方的に壊された怒りで一杯なのだ。
結婚式前夜は、4人組と養子のリリーで楽しく過ごしている。そんな時、ビッグからキャリーに電話がかかり、ビッグの結婚への弱気な言葉を聞く。
キャリーは、「これまでの自分達の長い付き合いでモメるような事は全てモメてきた私達2人だ。今更新しくモメるような事はない。だから安心して。結婚するのはあなたと私なのよ」みたいな事をいう。ビッグはそれもそうだと思い、その場はとりあえず安心する。
翌、結婚式当日、ビッグはキャリーに結婚式に出る勇気を昨夜と同じように貰おうと電話をするが、キャリーは自分の電話がどこにあるかもわからないほど忙しく、電話に出られない。
式場の前、殆ど数メートルの距離にいながら、キャリーはビッグの存在に気付けずに通り過ぎてしまう。ビッグはその状況で臆病風邪に吹かれてなんと結婚式をスッポカスという愚挙に出る。
ビッグが予定時間になっても現れないのを心配したキャリーがビッグに電話をかける。すると結婚式は無理だとのビッグの返事。
キャリーは失意のどん底に落とされる。そして結婚式の場からシャーロットとミランダと共に逃げ出す。勿論、主役2人が不在の場を仕切ると申し出たのはサマンサだ。
キャリーとビッグの2台のリムジンが偶然すれ違い、互いが互いを認識する。
車から出て謝罪するビッグ、もっていた花束でビッグを泣き叫びながら叩打するキャリー。キャリーは信頼を裏切られた怒りで一杯なのだ。
さらに謝罪の言葉を続けようとするビッグに背を向けて自分のリムジンに戻ろうとするキャリー。
キャリーを抱きしめこれ以上は近づくなと態度でしめすシャーロット。
そして男によって信頼を裏切られた同じ感情を持つミランダに抱かれてキャリーはリムジンに乗り込む。
キャリーとビッグが行くはずだったハネムーンに4人組でいくことになる。
旅行から帰ったキャリーは再び日常を取り戻すべく、以前のアパートを買戻し、4人組で完成させた荷造りを新たに雇った助手ルイーズ(演ずるはジェニファー・ハドソン)の助けを借りて荷解きして再起する。
VOGUEでフィーチャーされたキャリーは、人目を憚ってか、若干見た目を変えるべくブルネットに髪を染める。
スミスとの関係が長くつづき、他の男とセックスしていないサマンサの欲望が他の男に向き始める。
シャーロットが待望の妊娠をする。
ミランダがスティーブと別居する。
ヴァレンタインの夜、キャリーと食事に出かけたミランダは、結婚式前夜に自分がビッグに言った結婚に関する一言について告白する。
キャリーは激怒して席を立つが、その際に、スティーブとミランダの関係性について言及する。
ミランダはスティーブとの関係を見つめ直し、もう一度結婚生活をやり直す事にする。
サマンサはスミスと別の人生を歩む決意をし、スミスに別れを告げニューヨークに戻る。
ビッグと遭遇したシャーロットは破水する。病院に行くためにタクシーを拾おうとするシャーロットだが、ビッグは自分のクルマでシャーロットを病院に送る。
無事出産して、キャリーがシャーロットとハリーと赤ちゃんを見舞いに来る。
ハリーから、ビッグがキャリーをずっと待っていた事を告げられる。
自宅に戻りメールチェックをしているところに、ルイーズから電話がある。ビッグと同居するつもりで買った家に入館できるのはあと僅かな時間のみ。それまでに入館して私物を撤去しなくてはならないとのこと。
キャリーは私物を持ち帰るために急いで家をでる。
入館した家には、ビッグいた。キャリーの私物を回収して届けようと思っていたのだ。
ビッグは片膝をつき、キャリーにプロポーズする。キャリーは受け入れる。
2人は2人きりで役所で結婚の誓をたてる。
結婚のあと、4人組でサマンサの50歳の誕生祝いをする。このシーンがまた最高なのだ。
以上が、Sex and the City The Movieのあらすじである。
ハナシの展開を簡単に纏めただけなので、散りばめられた伏線の見事な回収や、ブリリアントなセリフ、この映画の魅力には微塵も触れられていない。
この映画の素晴らしさは、実際に観た人だけが味わえる特権だ。そしてもし、シーズン1~6の全てを観た人ならば、この映画の完成度の高さにメチャクチャ痺れると思う。大団円である。本体のSATCはここで終わるべきだったのかも。