Sex And The City Season6 長くて濃くて知恵いっぱいのドラマ

テレビ版としてはいよいよ最後(2020年時点でね)となるSeason6. 前シーズンで知り合ったバーガーと良い雰囲気になったところで、Season5は終わった。

S6第1話 ファーストデイトの心得
シャーロットはユダヤ人であるハリーとの結婚のために、ユダヤ教への改宗も考え始める。

ミランダはスティーブに実は愛情を感じている自分に気付き、動揺する。

キャリーはバーガーとデートを始める。

この回の見どころは3つのシーン。

シャーロットが自身の不妊傾向をハリーに告げる場面の彼女の表情。

そして、ミランダが自身の胸の内をスティーブに告げようとする直前にスティーブに恋人がいると言われて意気消沈するところ。

さらに、キャリーがエイダンと再会して交わす会話とその際の表情。

米国の役者や脚本家や演出家などのエンタメ人材の優秀さがみられる回だと思う『理屈コネ太郎』でした。

 

S6第2話 セックスの相性
シャーロットがユダヤ教への改宗に具体的な行動を取り始める。

流行のレストランでイケメンウェイター、スミス・ジャロットが登場する。

キャリーはバーガーと一皮むけた関係に発展する。

この回のエンディング曲がこれまでとは別の曲になる。

 

S6第3話 男と女の”Ex-File”
キャリーはバーガーの元カノの残滓がバーガーの生活に残っている事が嫌になる。

キャリーはバーガーに尋ねた。どんな別れ方だったのかと。答えは、「彼女が浮気をして僕はひどく傷ついた」ことで別れたとのこと。

加害者の立場を経験しているキャリ-には言うべき言葉がみつからない。その時のキャリーの表情の芝居が素晴らしい。

シャーロットはユダヤ教への改宗の儀式を行うことに。このあとは、ユダヤ教徒はクリスマスを祝えないと聞き、シャーっロットの胸にこれまでの生活習慣への惜別の念がこみ上げる。

ユダヤ教では、イエス・キリストを救世主とは認めていない。ユダヤ教の世界観ではメシアはまだ現出していないのだ。

そしてユダヤ人は、キリストを磔にした人々である。こうした宗教史的な事を考えると、シャーロットの改宗はとても大きな決心なのだ。

サマンサはスミス・ジャロットと継続的な関係となる。

 

S6第4話 えくぼもあばた
ユダヤ教に改宗したシャーロットはなかなか結婚の話しをしないハリーに腹をたてて、喧嘩になってしまう。

バーガーのやや内向的な性格にキャリーは少し手を焼く。

サマンサはスミス・ジャロットとご機嫌に遊んでいる。

 

S6第5話 男のジェラシー
着々とキャリアを成長さるキャリーに、バーガーは同業者として寂しい想いを抱き始める。その事により2人の間に隙間風が吹き始める。

サマンサはジャロットのプロモーションを手掛けることになる。

ミランダはまだスティーブに胸の内を明かしていない。

 

S6第6話 ブレイクは別れのサイン
シナゴーグの集会でハリーと再会したシャーロットは、自分の傲慢さを詫び、どれだけハリーを愛しているかを告げ、そしてもしよかったらまたデートに誘って欲しいと涙を流しながら言う。

この時のシャーロットの表情が素晴らしい。これまで真面目でややもすると杓子定規で、自分に相応しい男性が何故現れないかとやや傲慢な考えを持つシャーロットであったが、思いやりのあるハリーの人間性に触れて自分の傲慢さを知ったのだ。

シャーロットのこの言葉を聞いてハリーはすぐにその場で片膝をつき結婚を申し込む。

サマンサのプロデュースでジャロットの人気は次第に向上しはじめる。

バーガーは、一度はキャリーと関係が修復したように過ごした夜の翌朝に、付箋に別れの言葉を残してキャリーの前から消える。

 

S6第7話 弱気な男のポストイット
バーガーと別れた日、バーガーが別れの言葉を付箋に残したその方が気にいらないキャリーは不機嫌を解消するために、4人組で夜の街に繰り出す。夜の街では色々と体験するが、最後は4人で大笑いして1日を終える。

 

S6第8話 幸せはつかむもの
シャーロットの結婚式。色々と物事がうまく進まないが、それでもシャーロットとハリーは万事を受け入れてハッピーな結婚式になる。

シャーロットの投げたブーケはミランダのもとに行く。Sこの描写は、S2E7で4人組が見せたブーケトスへの対応とは対象的だった。

S2E7では、花嫁がトスしたブーケがそのまま床に落ちるのを冷たい目線で追いかえた4人組なのに、

 

S6第9話 女の特権、シューズマジック
キャリーは友人の出産祝いに出かけるが、そこで靴を脱いで欲しいとホスト側から頼まれる。靴に付着した汚い色々な物質が、床で遊ぶ子供たちに悪影響を与えないためだ。

しかたなく服と合わせてコーディネイトして履いて来たマノロ・ブラニクを脱ぐはめに。だが退出時にマノロ・ブラニクがなくなってしまっている事に気付く。

この件に関して独身女性と既婚子持ち女性との考え方の違いが原因でちょっとモメる。

なんだかんだで、キャリーはマノロ・ブラニクを弁償してもらう。

そのころ、黒人のイケメン医師がミランダの住む建物に引っ越してくる。

 

S6第10話 ハイスクールのカルテ
キャリーは高校時代の彼氏と再会し、そして再び別れる。

ミランダは隣人の黒人イケメン医師(ロバート)とセックスする。

 

S6第11話 うつろう男心
ビッグが心臓の病気の治療でニューヨークに返って来る。キャリーとビッグは治療中は気持ちがひとつになったように見えたが、治療が一段落すると2人の心は離れてしまう。

この回で満を持してスティーブの恋人、デビーが登場する。デビーは若く美しく、そしてきちんした職についた女性だった。

スミスが撮影から帰ってきて、サマンサに少し毅然とした男らしさをみせる。

そしてこの回、edの曲がいつもと違う。

 

S6第12話 運命の人を求めて
シャーロットは待望の妊娠に喜んだのも束の間、流産してしまう。

失意にくれるシャーロットだが、たまたまテレビ放映されていたエリザベス・テイラーの「そこ力をみせる」の言葉に奮いたち、スティーブとミランダの息子の1歳の誕生日祝いに出席する。

シャーロットが家を出る時に流れるBGM, フォーレのパヴァーヌが胸を打つ。

そして、アレキサンダー・ペトロフスキー(演じるは旧ソ連から米国に政治亡命したバレエダンサー、ミハイル・バリシニコフ)と出会う。バリシニコフの高い身体能力がうかがえる場面もある。

そして最も重要な場面は、スティーブとミランダが互いの愛を確認しあう場面。

 

S6第13話 恋のファーストステップ
アレクサンダーの恋愛遍歴に思い悩むキャリー。

サマンサはリチャード・ライトとの再会を機にスミスの優しい人間性に救われる。

 

S6第14話 ロマンスの定義
キャリーはアレクサンダーの古典的ロマンス趣味に少し辟易気味。

ミランダはスティーブと結婚式を挙げる。シャーロットの結婚式でシャーロットが投げたブーケに当たってしまったからだろうか。

豊胸手術を受けに行ったサマンサの左胸に乳がんが見つかる。

 

S6第15話 女のリミット
38歳になるキャリーは子供を持つことについて真剣に考えることになる。アレクサンダーと過ごす時間が自分の人生に与える意味を消化しきれない。

サマンサの乳がん手術は無事終了したが、化学療法を受けるために受診するクリニックに予約が取れず奮闘する。

 

S6第16話 女の髪は命
キャリーはアレクサンダーとサマンサの病状をめぐる解釈について意見が対立して剣呑な雰囲気に一時はなるが、最後は仲直り、

化学療法が原因でサマンサは脱毛に。

ミランダはブルックリンに引っ越す事に。

 

S6第17話 冷める瞬間
アレクサンダーを仲良し4人組で尋ねた際に、アレクサンダーが見せた冷淡な態度を許せないキャリーだ。しかしアレクサンダーの口から芸術家の孤独と不安を聞かされ、怒りを忘れてアレクサンダーの言葉に傾聴する。

 

S6第18話 決断の時
パリで開催する個展のため、そしてニューヨークで自分のやる事は終わったというアレクサンダーから、キャリーはパリで一緒に住もうと誘われる。

シャーロット、ミランダ、サマンサの変化や前進をそばで見て来たキャリーは、これまでのニューヨークでの実績を捨てて、アレクサンダーと共にパリに行く決心をするが、ミランダはキャリーのこの決断に反対する。

 

S6第19話 友情は永遠に…
パリに出発する直前のキャリーに、ビッグが現れてキャリーの心を乱す。

パリに渡るが、アレクサンダーは個展開催前の多忙でなかなかキャリーと時間を過ごせない。

パリでニューヨーカーのキャリーは身の置き場所を見つけられず、ミランダに電話をかけて不安な気持ちを吐露する。ミランダは帰って来いという。

シャーロットが所要のためキャリーの部屋に入ると、留守番電話にメッセージを残しているビッグの声が。シャーロットは思わず電話を取る。

ビッグはミランダ、サマンサ、シャーロットの3人に実はまだキャリーを忘れられない旨を告げる。今のキャリーが幸せならば身を引くつもりだが、キャリーは実際のところどういう状況なのかと質問する。

キャリーの現状を知るシャーロットはキャリーを取り戻して来いとビッグに発破をかける。

 

S6第20話 しあわせ探しの末に
アレクサンダーは個展の緊張からキャリーを振り回し、キャリーは傷つき、また面目も失う。

キャリーはアレクサンダーとの口論の中で自分がどういう人間かを説明する。その際に、字幕に「恋愛至上主義者」という言葉が登場する。

S1E1から全ての回を観たが、これが「恋愛至上主義」という言葉の初登場だ。

この場面でキャリーが実際に喋っているのは, I am someone who is looking for  love. である。前後の文脈も影響するだろうが、この発言に「恋愛至上主義者」をあてたのは、ちょっと『理屈コネ太郎』的には理解できないなあ。

因みに吹替え版でも、この場面で「私は恋愛至上主義の女」なる日本語をあてている。キモチ悪い日本語だ。

とにかく、その後にキャリーを探しに来ていたビッグと遭遇し、ビッグからYou are the one.と言われニューヨークに帰る事になる。

ニューヨークに戻ったキャリーとビッグ。キャリーのアパートの前でキャリーがビッグに「寄ってく?」みたいな事をいう。その時のビッグの返事がS1E1でビッグがキャリーに言ったあの言葉 abso-fuckin’-lutely である。。

伏線回収完了。お見事!

キャリーとビッグの互いを求めて彷徨う旅は、今回で一定の完結をみた。

ミランダは認知症を発症した義母(つまりスティーブの実母)を引き取る。ミランダの義母への行動に愛を見出すマグダ。

シャーロットは希望していた養子縁組が叶わず落胆すしハリーは怒るが、怒るハリーにシャーロットが「私達はユダヤ人。困難には慣れている」と言ってハリーを慰める。その後、中国からの養子の話しが成立して落涙して喜ぶ。

サマンサはスミスとの深い関係にコミットするようになる。

以上。

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1件のコメント

  1. バロシニコフのファンです。会話の端々にロシア男とバカにしたような言葉がとてもきになります。しかし、ミーシャは演技にも味を出していてこのドラマのマンネリ化にスパイス的なものを与えているので、良くも悪くもいいドラマなのかな?ファッションが素晴らしいです。

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