SUP-FOILは超難しい。Take-Offする揚力を発生する速度に到達するにはかなりの筋力が必要であるし、その速度まで細いボードの上でバランスを取る能力も必要である。
とういうわけで、全然Take Offできていない理屈コネ太郎である。
Foilする、つまりTake Off用のSUPボードは、普通のSUPボードとは全く違う概念で設計されていて、速度を出すためにレース用SUPボードのように細身に作られている上に、全長を短くして海面とボードの間に発生する陰圧を抑えて海面からボードが剝がれやすくなっている。当然、海面での安定がすこぶる悪い。
こういう困難性ばかりのボードの上でTakeOffする揚力が発生する速度までパドリングしなくてはならないのだから、かなり可能性の低いスポーツである。スキルとフィジカルの両方が必要だ。
しかし、創意と工夫と練習で、可能性を上昇させる事はできるはずだし、実際に練習する度に少しずつ目的に近づいている実感はある。具体的に言うと、落水してからボードに乗る作業が格段に速くなった。
ただ、問題は季節と風である。
セミウエットスーツを着れば年内はなんとか水や風の冷たさに対応できるだろうが、2月頃はちょっと無理な気がする。
加えて、天気の良い日は気温があがり気圧が低下するので風が強くなる。そうなると、出航禁止令が出てボートが出航できず、秘密練習海域まで行けなくなってしまう(ま、秘密ってわけでは全然ないないけど、秘密ってつけた方がなんか面白そうでしょ?)。
ところでこの秘密練習海域であるが、三方を小高い丘に囲まれた海域で、かつてはドックへの水路として使用された場所なので、十分に広く、海底が平坦になっていて、水深もある程度保たれている。SUP-FOILの練習にはもってこいなのであるが、水際は鉄柵ですふさがれていて、海にエントリーできる場所が全く見当たらず、ボートで行くしかない。民家の裏側にヒッソリとランプ(船を上げ下げするために斜面、スロープ)があったりするが、イリーガルな感じっていうか、使用禁止の雰囲気がムンムンと出ている。
要するに、理屈コネ太郎的な表現でいうと、陸路でアプローチできないが、遊ぶにはうってつけの穏やかな海域なのである(ビーチ独り占めの記事はココをクリック)。整備されていないのは、残念ながらここで遊ぼうと考える人が殆どいないのだろう。
人が思いつかない事を思いついてしまうのが、理屈コネ太郎の悪い癖で、それで随分と嫌な想いや苦労もしたが、逆に面白い体験もいっぱい出来たので、人と違う事を思いついたり行動したりするのは悪い事ではない…と思う。
しかし、悪目立ちしたり、既にそこで生活している人達に迷惑をかけたり顰蹙をかったりすると活路が閉ざされてしまうので、出来るだけスマートに、騒がず、素早く展開&撤収を心がけている。
あの人、時々あそこで変な事してるけど、別に悪い事してないし迷惑でもないから、ま、いいんじゃね?って感じてもらえるように、景色に溶け込む事が大切かな…って思っている。
とにかく、SUP-FOILでTake Offするまでには相当な練習必要そうだし、老いていくだけの我が身の能力を考えるともしかしたらTake Offできないかも知れないが、もう無理ってなるまで、とにかく続けようと思っている。
『また跳ぶと 思えば落つる 蛙かな』By 小林一茶
の心境で。
今回は以上。