Survival and Medical Training を受講してきた

外洋帆走を楽しむ方向けの「Survival and Medical Training」に参加してきたので、その報告です。(JOSA主催。詳細はココをクリックしてリンク参照)

講師は経験豊富な外洋レーサーで、医療パートは現役の医師が担当していました。講義内容はフランスや英国の外洋レーサー向けのトレーニングに基づいていますが、日本の法規に合わせて一部変更されていました。

受講者は全員、外洋レース経験が豊富で、近々レースに出場予定の方々ばかり。東京湾から出たことがない自分は、ちょっと恥ずかしく感じました。

講義の内容は受講者の経験によって役立ち度が異なるかもしれませんが、少なくとも私にとっては、目から鱗が落ちるような貴重な学びがたくさんありました。

医療パートでは、特に低体温症の講義が役立ちました。これまで熱中症についての経験は豊富でしたが、低体温症の対応はほとんどありませんでした。また、艇内にAEDを設置するかどうかについても、漏電などのリスクを考えると必ずしも推奨されないことを知り、驚きました。

サバイバルパートでは、ライフラフトの膨張展開をプールで実践し、サバイバルスーツを着て海中からライフラフトに乗り込む練習や、ヘリコプターによる救助のシミュレーションでワイヤーで吊り上げられる体験もしました。

また、外洋艇に必要な緊急用品やクルーが持つべき知識、スキル、緊急時のリスクについて多角的に学び、ディスカッションも行いました。AISやPLB(個人用緊急ビーコン)についての理解も深まり、携帯型VHF無線機や発煙筒、消火器の使用方法も実践しました。艇が損傷した際の応急修理も学べて非常に実践的でした。

レースにはあまり興味がない私ですが、シングルハンドでの外洋航海にはいつか挑戦してみたいという気持ちがあります。沿岸でのんびりセイリングするのも楽しいですが、遠くの水平線を越えて航海する自分を想像すると、ワクワクします。そして、緊急時の知識があると、その想像もより具体的で安心感があります。

孤立無援の海で、限られた装備とマンパワーで生き残り、艇を放棄した場合でも家に戻る方法を学ぶことができ、非常に有益な経験となりました。

もちろん、この知識を実際に使わずに、安全な航海を目指したいですが、予期しないトラブルは常に起こり得るものです。今回のトレーニングで学んだことを自分なりに整理し、しっかりと理解しておきたいと思います。

普段は東京湾内でしかセイリングしない私ですが、東京湾でも海難事故がないわけではないので、備えは大切です。

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今回は以上です。

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