ノート4WD 長距離移動が楽なクルマ

日産ノートe-Power4WDは長距離移動に非常にラクなクルマである。特にプロパイロット装着と未装着ではレベチである。

『理屈コネ太郎』はこれまでスポーツカーっぽいクルマにばかり乗ってきたからなのか、ノートの長距離移動のラクチンさは、歴代所有車No.1といってもいいと思っている。

ラクちんな理由を下記に挙げてみる。

①モーター駆動の走行フィーリングが非常に平滑な感じで、加減速時に前後ガクガクも非常に少なく身体に疲労を与えないのでラク。

②モーター駆動ゆえに加速が意図した通りに立ち上がってくれるために、高速道路での車線変更が非常にラク。

③プロパイロットの使用感が分かってくると、一定レーンでの走行に求められる運転動作が減ってラク。渋滞時もラク。

④安全運転支援装置はそれなりに死角をカバーしてくれて、高速道路の合流時や車線変更時、暗い住宅街などの狭い道における視認を助けてくれるのでラク。

⑤アラウンドビューモニターは都市部の縦列駐車時にラク。また、駐車に自信のない人に駐車を任せられるのもラク。

当初、『理屈コネ太郎』はe-Power4WDの仕様を誤解していて、短時間でも前後モーターの最大出力を堪能できるものだと思っていた。

ノートのカタログにはそれが出来るとは勿論かいていないけど、出来ないとも記載されていないので、当方の勝手な思い込みで前後モーターが最大トルク出したら、凄い加速を味わえるとおもって、なかばスポーツカーを買う的な気分で注文をしたのだ。

実際に納車されて乗り回してみると、想像を下回る走行性能に落胆し、お客様相談センターに電話して、前後モーターそれぞれの最大トルクを同時に出せる仕様にはなっていない事を確認した。

悲しかった。

プロパイロットに至っては、取扱い説明書を読んでもあまり理解できず、なんか勝手に設定が解除されたりして、不本意な気分を何度も味わったりした。

納車直後から暫くの間は「いいネ!」と思えたのは、スポーツモードでの加速の立ち上がりの速さだけだった。

GRヤリスRZHPで走りに行っているワインディングにノートでいっても、給電のためにエンジンが始終回っているわりには、駆動バッテリー電力が不足してしまい、コーナーリングにも観るべき点がなく、とにかく何もワクワクしないなああって印象の凡なクルマだ。

ワインディングでは、このクルマでは何も起きない。

ワインディングでの走りを諦めて、景色を愉しんだり、これまで入った事のない道に行く探検モードに切り替えて運転して、暫くしてから気が付いた。

小柄な車幅と4WDが、狭くて日当たりが悪くて若干ぬかるんだ道にも平気で入って行ける安心感を『理屈コネ太郎』に与えてくれていることに。

何も起きない事の素晴らしさである。

GRヤリスの1800㎜超の車幅と車両感覚の掴みづらさと狭い視界では、とうてい入って行く気がしない道にも、何気な~くノートなら入っていけてしまう。

そこに気付いて、ノートの評価が”凡”なクルマから良いクルマに私のなかで激変。

GRヤリスでは、運転する愉しみと引き換えに、色々な制約を受け入れなくてはならない。

その制約がノート4WDには一切無いのだ。

GRヤリスでは忘れていた(GRヤリス以前に忘れていたけど)、このクルマに乗って何処にでも行ける自由!って感覚を、16歳でバイクの運転免許を取ったとき、18歳で自動車の運転免許をとって初めての遠乗りで車中泊したときの、あの感覚が蘇った。

雨風凌いで、自分の好きなタイミングで遠くに行ける自由。

クルマのこの第一義的な愉しさを取り戻した気分。

とはいえ、ノートe-Power4WDにも欠点はある。

まず、プロパイロットの概念というか操作性がイマイチはっきりせず、せっかくオプションでつけても使わない人もいると思うくらい、なんだかよく分からない。

だから、もし他の人にハンドルを委ねる事があってもプロパイロットは使わないかもしれない。

とにかく全部のスイッチが電子なので、on/offの間に微妙な時間間隔があって、実際にスイッチが機能したかどうかの確認には目視が必須。

目視しないと押し足りなかったとか勘違いして何度もスイッチを操作してしまう。

セッカチさんには不向きな印象。

目視確認が必要なんて自動車の設計思想としては間違っていると思うことが多々ある。

自動車においては運転者は常に車外に視線を持っていくべきなのに、ちょっと変だなあって思っている。

機能のカスケードとかアルゴリズムが極めてどうでも良いレベルで枝分かれしすぎていて難解。

ちょっとした機能やアウトプットの違いの原因を分析するための場合分けがとにかく分かりづらい。

クルマに情熱のない人なら、簡単にギブアップするくらい理解したり使いこなすまでのトライ&エラーが面倒臭いクルマである。

一言で言えば、クルマとしては”難解”である。

その意味で、テスラほどではないにせよ、スマホ的である。

物理的な部分では、

傾斜の大きいフロントガラスは、雨の日に極端に視界が悪くなる。

もしフロントガラスが垂直に立っていたら、あるいは逆方向にスラントしていたら受けなかったであろう雨粒をフロントグラスが大量に受けるためである。

また4WDゆえに重たく、そのため加速と燃費が2WDのくらべて悪い。

ナビもよくわかんない。

クルマそのものとは関係ないし、もしかしたらナビ全体に言える事かも知れないが、Google Mapに比べて非常に使い勝手が悪い。目的地の入力にフリッカー入力が使えないし、Google Mapなら出てくる店舗がナビで出てこないことがよくある。もちろん、通信で常に最新版になっているはずなのに。

今回は以上

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