ダッシュボードやAピラーで反射した光がフロントウインドウに映り込み、視界を妨げる問題について、ノート4WDで実施した具体的な対策を紹介する。
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映り込みの影響は深刻
下の写真1は、映り込みの具体例。
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これはプジョー208(ノートではないが、例としてご容赦を)のAピラー白パネルに太陽光が反射し、フロントガラスに映り込んでいる様子だ。
特にフロントガラスのこの位置は、交差点で左側から接近する歩行者・自転車・オートバイ・自動車を最も遠くから視認できるエリア。
この視界が遮られると、安全確認が遅れ、危険な状況を招きかねない。
特に夕方や朝方、低い太陽光が交差点での視認を妨げることがある。
この映り込みが邪魔になり、判断を誤りそうになる場面も。正直なところ、舌打ちしたくなるほどだ。
映り込みは、太陽の角度やクルマの方向によって発生場所が変わる。また、太陽光がダッシュボードに乱反射し、運転席周辺が白く輝いて視界を奪うこともある。
運転者にとっては、迷惑極まりない現象だ。
映り込みを防ぐ実践的対策
次の写真2は、反射防止ファブリックをAピラーとダッシュボードのほぼ全面に貼った状態。
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強い太陽光が当たっても、Aピラーもダッシュボードもほぼ反射しないため、フロントガラスに映り込まない。さらに乱反射もほとんど発生せず、結果として横断歩道や電柱がはっきり見える。
この対策は、ノート4WDを注文する際に日産ディーラーで施工してもらったものだ。
費用についてはディーラーとの個別相談になるが、安全運転を重視するなら検討する価値はある。
GRヤリスは映り込みが少ない設計
GRヤリスは、Aピラーが最初から黒色で、ダッシュボードも低反射素材でできている。
そのためフロントガラスへの映り込みは少なく、天井も黒いため外部の視認性が高い。
最近のクルマは室内の快適性を重視するあまり、Aピラーや天井が白く、ダッシュボードの反射対策も不十分な場合が多い。
電子的な安全運転支援装置も有用だが、こうした光学的な視認性改善の方が、安全運転に直結する部分も大きいと感じる。
運転席は暗くするべき?
私は今年57歳で、軽度の白内障が始まっている。そのため、ダッシュボードの光反射やフロントガラスの映り込みは、本当にしんどい。
運転席の光学的な情報収集には、暗い内装が適していると強く思う。
もちろん、派手な運転席や赤い光沢レザーのダッシュボードを好む人もいるだろう。それはそれでスタイリッシュだ。
しかし、運転席本来の役割を考えるなら、暗めの色で光沢のない素材を使用するのが望ましいと考えている。
こうした視認性向上の対策がメーカー純正オプションにないのは不思議だ。
超高齢社会の中で、運転者の年齢も上昇している。電子的な安全装置だけでなく、視認性の向上にもメーカーが目を向けてほしい。
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