かなり上から目線のタイトルだが、お許し願いたい。マイボートを買って後悔するとしたら、それはどのような理由だろうか。今回はその点について、理屈コネ太郎の独断と偏見による私見を述べたい。
金額的なことについては、ネット情報のおかげで価格や維持費、税金などは事前に調べればかなりの精度で推定できるため、この点で後悔する人は少ないだろう。(参考として当サイト内のページ、ココとココを確認してほしい)
しかし、ボートオーナーが後悔するとすれば、それは事前に調べても実際にマイボートを運用するまで知り得ないことに違いない。
結論を先に述べると、
- 購入したボートの海上での乗り心地が荒く、使い勝手が良くないこと
- 離接岸の操船が難しく、ロープ操作が重労働であること
- 想定外に海に出られる回数が少ないこと
- 船に乗ることが目的でないこと(船が本当に好きではない人)
これら4点が、後悔する主な理由として挙げられる。
まず1つ目の「乗り心地と扱いにくさ」について。
海上の乗り物は波に揺られる宿命があり、時には海面が硬い物体となって船体を激しく叩く。マイボートを始めて購入して最初に驚く事は、乗り心地が想像以上に荒く、体力が必要なため、優雅で華麗なボートライフが実現できにくいということだ。
ボートの乗り心地はサイズや船底の形状に左右されるが、航行中は船首が上下に揺れ、停泊中はロール方向に大きく揺れることが共通している。速度を出せば揺れは安定するが、時に船体が海面から跳ねて着水する際の激しく叩かれる衝撃が体に響く。マジで響く。
理屈コネ太郎は、この問題を改善するために、Seakeeper Rideを導入したくらいだ。その結果については別のページ(ココをクリック)で報告しているのでご興味あれば参照して欲しい。そして、
次に驚くのは、航海中のキャプテンは自動車運転中のドライバーよりも高い緊張を強いられるという事だろう。海上には、色々な目的を持った大小様々な船舶が思い思いの方向に動き、錨泊している。
車線で区切られた陸上交通とは全く様相が違う。だから、キャプテンや操船者は、常に海面に注意を向け、他船や浮遊物と衝突しないように配慮しなくてはならない。勿論、法律でもそうなっているが、普通に想像力のある操船者なら、絶対に気を抜いたりできない状況が常なのが航行中の船である。
そこで、船上のどの位置からでも四方八方を見渡せる構造の船ならば良いのだが、なかなかそうもいかずに、つい船の構造物が大きく視界を邪魔するような、つまり複数のクルーでの操船が前提の艇を購入したりすると、その視界の悪さにヒヤリとする事もあり、船に嫌気がさす事もあるようだ。
次に、2つ目の「離接岸操船」について。離接岸は航海を楽しむための基本技術だが、これがそれなりに難しい。練習を重ねれば慣れるが、それには明確な意思とチャレンジ精神が必要だ。加えて、舫いを結ぶ・解く作業は中腰で行う作業でありわりと重労働。これを嫌う人にとっては非常につらいだろう。
しかし、シングルハンドで全ての作業をこなすことは、ボート遊びの究極形態として一部では尊敬されている。とはいえ、そうした意味を見出せないキャプテンは、友人や家族に手伝ってもらおうと考えるがなかなかそうは問屋が卸さないらしい。友人や家族にもそれぞれの趣味があり、時間の使い方があるのだ。
1と2の問題に対して、私なりの回答を『初めてのマイボートの選び方』にまとめたので、ご興味あれば参照願いたい。
続いて、3つ目の「想定外に海に出られる回数が少ないこと」。海況も良い日ばかりではないし、ボートは壊れるし、不具合も発生する。新艇でも、特に輸入艇は保証期間を過ぎた頃に不具合が出ることが多く、その修理には数週間から数か月かかることもある。理屈コネ太郎も、現在2艘の舟艇を所有しているが、どちらも理屈コネ太郎の使用法に合わせるための改修中で出航できない状況だ。
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最後に4つ目の「船が本当に好きでない人」について述べたい。
たとえば、釣りの道具として船を捉える人にとって、船にかかる手間や費用が過剰で、「なんだかなぁ」という気持ちになることが多いようだ。
釣り好き>船好き、の場合、大抵の場合は船のコストの方が圧倒的に高いので、ワリに合わないの感じるのかも。遊漁船の方がコスパ良いし気楽だ…との声もよく聞く。
理屈コネ太郎の肌感覚と周囲の人々の声を総合すると、24Ftくらいの船にキャプテンふくめて4人乗るくらいが、釣り目的の船の利用法としては納得感が高いようだ。
これら1、2、3、4の要因が相互に関連して、船に乗る機会が減り、トラブルが発生して修理が長引き、さらに乗る気が失せる。そして最終的に「船を手放そうか」と思い始めることが、ボート購入を後悔する瞬間である。
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