後期GRヤリス 8S-DAT(以下、弐号機)をいつものワインディングに持ち込んだ。以下、記載内容は理屈コネ太郎の独断と偏見によるもの。用語は基本的に取扱説明書に準拠している。
今回の走行条件は以下の通り。
- シフトポジション:D
- ドライブモード:SPORT
- 4WDモード:NORMAL
◆ タコメーターの目盛りが等間隔でない違和感
走行中、弐号機の横バー型タコメーターに違和感を覚えた。目盛りの間隔が均一でなく、低回転域では目盛りが詰まっており、高回転域では間隔が広い(写真1参照)。
最初は回転数の表示が実際より低く感じ、体感とのズレが生じた。しかし、これはタコメーターというより「シフトアップライト」の役割を持つ表示形式なのだと理解すると納得がいった。
この方式は、マニュアルモード(M)でパワーバンドを活用しながらギアを選ぶ場合に適している。特に高回転域(4000~7000rpm)の変化が見やすく、ドライバーが意識すべき回転数帯を明示しているように思える。
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◆ 8速ATの変速が「武器」になるレベル
今回の最大の驚きは、Dレンジのままコーナリング中にシフトチェンジが発生しても、姿勢が乱れないことだった。
理由は二つ。
- 駆動力抜けの時間が極めて短い
- 変速前後で回転が適切に合っている
MTの場合、コーナリング中のシフトチェンジはリスクが高い。クラッチを切ることで駆動力が一時的に抜け、クルマの挙動が乱れるからだ。間違ったギアに入れると更に危険で、基本的には「やってはいけない」操作と考えている。
しかし、弐号機のATは変速が瞬時かつ制御が絶妙で、コーナー中のシフトチェンジが「普通にアリ」になっている。いや、もはや武器化している。
この変速機の制御によって、ドライバーはシフト操作に気を取られることなく、荷重移動やグリップを感じながらライン取りに集中できる。
◆ MTの欠点を大幅にカバーした変速制御
従来のガソリンエンジン車は、回転数に応じたトルク変動があり、それを適切に管理するためにMTでは頻繁なシフト操作が求められる。さらに、シフトミスや駆動力抜けのリスクもある。
弐号機の8速ATは、これらの課題を電動車並みとは言わないまでも、かなりのレベルで解決している。
この制御の完成度には、ただただ驚いた。クルマを速く走らせるという目的においてなら、もはやMTは不要なのかもしれない。
次回のワインディングでは、この特性を活かしてコーナリングをさらに楽しんでみようと思う。
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