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揺れる船の上から600mmで何を撮る?OM-1×超望遠チャレンジの実験記録
「船の上から600mm超望遠で撮る」
これがどれだけ“無茶”か、写真好きの方ならすぐにピンとくると思います。
でも、やってみたんです。OM SYSTEM OM-1に300mm F4(マイクロフォーサーズ=35mm換算600mm)を載せて、自分の小型ボートで東京湾に繰り出してアクション撮影散歩(▶ アクション撮影のコツは別記事で詳しく解説していますョン)。
本記事では、このちょっと奇抜な試みの全貌を、写真初心者~中級者向けに紹介します。
「やってみたい」と思う人も、「いや、そこまでしない」と笑う人も、どうぞお付き合いください。
なぜ船から600mmで撮影しようと思ったのか?
理由は単純です。「誰もやってなさそうだから」。
超望遠は本来、陸上からしっかり三脚を据えて使うもの。でも、小型船は揺れるし、場所も不安定、構図も安定しない……そんな環境で600mmを使ったらどうなるか、逆に面白いと思ったのです。
撮影機材と設定:OM-1+M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4 IS PRO
カメラ:OM SYSTEM OM-1
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4 IS PRO(換算600mm)
撮影モード:シャッター優先 or 絞り優先(被写体により変更)
被写体認識:飛行機/車/鉄道などで切り替え
手ぶれ補正:ISオン+シャッター速度で対策
OM-1の被写体認識AFや強力な手ブレ補正は、船上という過酷な環境でも驚くほど頼りになります。
撮ってみたシーンと結果(+ちょっとした工夫)
1. 船上から飛行機を狙う|AFの勝利
空を横切る飛行機。設定は「飛行機認識AF」+連写(プロキャプチャー非使用)。
船が上下していても、OM-1がちゃんと被写体を追い、ピントが合えばシャープな絵が撮れました。
まさにAFのおかげで撮れた一枚です。
2. 小舟で釣りをする人々|300m先でも写る
東京湾にはいろんな釣り船がいます。距離は300mほど。
背景が抜けていることで立体感のある描写になりました。
撮っていて「あ、これ意外と作品になるな」と思った瞬間です。
3. 横須賀沖の謎の船団|連写モードが活躍
船が並んでいる光景は、超望遠ならではの圧縮効果が映えます。
1枚ずつ撮るより、連写しながら揺れのタイミングを読むのがコツです。
4. 海上保安庁の巡視船|水煙まで写る迫力
水しぶき、波の跳ね返り、船の重厚感……。
OM-1と300mm F4の組み合わせは、この手の「動感のある被写体」に強いです。
高速連写と防振性能がなければ、絶対に撮れなかったと思います。
超望遠×船上撮影の注意点と面白さ
空気の透明度が写りに直結します。透明度の高い日の方が写真的には良いけれど、モヤのある日には開き直ってモヤを生かす構図を。
背景が海だとボケ味が単調になりやすい。背景に変化を入れると作品性アップ。
シャッタースピードは1/2000以上推奨。ISOは妥協してOK。
最大のポイントは、「ちゃんと撮れた時の嬉しさが異常に高い」こと。
普通の撮影より難しい分、1枚の価値が跳ね上がります。
次回予告:海面近くを飛ぶ鳥を狙う!
次は、飛ぶ鳥。カモメ?ウ?アジサシ?
船の上から、飛ぶ鳥に600mmで挑戦します。
果たしてピントは来るのか? 連写で拾えるのか? お楽しみに。(▶ 船上から撮った鳥たちの超望遠撮影記録はこちら)
関連記事への導線
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編集後記|遊びだから、やってみてと面白い
「船の上から600mmで撮るなんて、意味なくね?」
そう思った方、大正解です。
でも一度やってみると、意外と撮れるし、何より楽しい。
カメラは、“正攻法”ばかりじゃない。
外れた道だからこそ、撮ってて新しい発見があるのです。