現時点(2021年1月1日)では、映画版Sex and the City 2が最新作であり、2008年の前作映画版Sex And The Cityから2年後、2010年の4人とビッグの物語の最新話ということになる。
物語は、アンソニーとスタンフォードのゲイカップルがコネティカットで結婚式を挙げるところから始まる。
シャーロットとミランダは母親業に疲れ、キャリーはビッグと倦怠感気味でイライラし、サマンサは加齢による身体変化に敏感になっている。
そんな時、スミス主演の映画のスポンサーであるアブダビのシークが、サマンサをアブダビへ招待したいと申し出る。スミスをスターにしたように、シークのホテルもスターにして欲しいと。サマンサは友達3人も同行するという条件でこの招待を受ける。
アブダビでは、サマンサは彼女のイスラム社会はの不理解から色々なトラブルに出逢う。
PR専門家の彼女にしては、イスラム社会に順応する気が全くないのが不思議だ。
この映画ではサマンサの知性が描かれていないのは、とても残念。
一方、ミランダとシャーロットは主婦業の苦しみや葛藤を吐露しあい精神的にラクになる。
キャリーはエイダンと偶然再会し、その場のノリでキスしてしまう。因みにエイダンとはキャリーの元カレの1人で、キャリーとエイダンとビッグの3人で色々とあった間柄だ。詳細はSeason 3 を参照してね。
そしてキャリーは罪の意識と自己嫌悪で友人達の反対を押し切ってビッグにそのことを報告してしまう。
砂漠で偶然に知り合ったスペインの建築家リカードから食事に誘われるサマンサだが、丁度その時は4人組でのガールズトークの真っ最中。しかし明日なら時間があるとリカードに言う。
そんなサマンサにキャリ-は、恋愛より友情を選ぶなんて偉いわみたいな事をいう。サマンサ答えて曰く、「だって随分前に私達はソウルメイトだと話しあったじゃない」と恰好よい事をいう。
因みに4人を互いにソウルメイトとしたのは、S4E1であった。その時の誓をサマンサは守ったのだ。
翌日リカードとの食事の際に、この2人がとったイスラム社会ではご法度なセクシーな行為が通報され、取り調べを受け、ビジネストラベルが中断されてしまう。
色々とあったアブダビからの旅から帰国した3人は、日常の幸せを噛みしめる。
キャリーからエイダンとのキスについて聞かされたビッグはキャリーを空港まで迎えには来なかった。
キャリーが帰宅すると、家にも彼はいない。ビッグがもう帰ってこないのではないかと案じながらキャリーが待っていると、ビッグが帰宅する。
何をしていたのと問うキャリーに、ずっと散歩をして考えていたと答えるビッグ。
誰にだって間違いがあるとの自分の考えをビッグは示し、2人は仲直りする。その後2人で観る映画はThe Talk of The Town
本作で『理屈コネ太郎』的に納得いかなかったのは、サマンサのイスラム社会への不適応だ。
意図して脚本家がサマンサを愚か者に仕立てたかったのかと穿って考えてしまうほどだ。
劇中、サマンサは年長者のリーダーシップと役立つ智慧を他者に与えたりするスマートな人物なのだが、彼女のイスラム社会における行動には疑問を抱かざるを得ない。そこだけが残念である。