セカンドライフの始まりを、人生最高のパフォーマンス時期、即ち50~60代と考える最大の理由は、自己の判断を他者に委ねなくてはならない局面への備えができる最後の機会だからです。
この年代以降、人間の能力は心身ともに衰退し、それまで培った経験知では代償できなくなるのです。
そこでこの人生最高の時期に以下に記すような状況を想定して対策を立てようと提案したいのである。
- 病気による苦痛で正常な判断ができないとき
- 事故などの外的要因で意識が低下しているとき
- 想定外の急展開に思考が追いつかないとき
- 加齢による判断力低下が進行したとき
- 認知症で精神機能が低下しているとき
こうした状況では、自分以外の誰かが「自分だったらこうするだろう」という基準で自分の心身や財産について判断を下さなければなりません。そのとき、関係者が困惑したり、争いが生じたりしないよう、事前に対策を講じることが重要です。
だからこそ、今のうちに、自身の経験と知恵を活かし、判断を委ねざるを得ない場面を洗い出し、準備を進めるべきです。
これを「終活」と呼ぶこともできます。しかし、ここで想定するのは「死」のみではありません。一時的な判断力低下や、長期にわたる認知機能の低下を見据えた生活設計です。数十年に及ぶ可能性のあるセカンドライフを、より良い自分の価値観に沿ったものにするための準備は、今この時期にしかできません。
今が、自己決定権を最大限に活かせる最後のチャンスです。
関連記事・リンク
✅ 生活のヒント一覧表|Life Hackで人生はスイスイスイ!
✅ 引退医師が提案するセカンドライフ記事まとめ|定年後の新しい生き方
✅ 当サイト内記事トピック一覧 – すべての記事はこちらから